阪神高橋遥人投手(30)が1発で沈められた。0-0の8回2死、牧の打球が左中間席へ消えた。思わずマウンド上でしゃがみこんだ。続く佐野を打ち取り、ベンチに戻っても、1分以上も壁を向いたまま。感情が抑えきれなかった。
「通用していないです。牧選手には、全く。監督に8回まで任せてもらって、最後に打たれて。甲子園は一番広くて投手有利。甲子園で本塁打を打たれたら、どこでも本塁打なので。力不足です」。カウント1-1からの3球目、139キロツーシームを捉えられた。長打は避けたいシーンでの1発。試合後、自分へのいらだちから、珍しく早口で反省の言葉を並べた。
5回、満塁のピンチをしのいだ。7回には味方失策をカバーした。佐藤が欠場。森下が途中交代。危機的状況で、打線の援護がなくても粘り抜いた。期するものがあったからだ。8回108球の熱投。5安打6三振1失点。しかし、結果は敗戦。「助けてもらっているので、助けたかったですけど…。0-0の8回に1点って、完全に致命傷なので。僕のせいで負けている」。最多勝と最高勝率の2冠を獲得した左腕は、全責任を背負い込んでいた。



