プロボクシングWBC世界バンタム級王者井上拓真(30=大橋)が28日、横浜市の所属ジムで行われた会見に出席した。27日、トヨタアリーナ東京で、同級1位那須川天心(28=帝拳)との再戦の臨み、7回にダウンを喫しながらも3-0の判定勝利を収めた。2度目の防衛成功となってから一夜明け、所属ジムの大橋秀行会長(61)からスーパーバンタム級転向の選択肢を提示された。
同会長に「統一戦も含め、スーパーバンタム級に上げていった方がいいのかな」と提案を受けると、井上は「自分自身はまあどちらでも。チャンスがあれば、という感じです」と前向きな姿勢。真横に座る父真吾トレーナーから「(4団体統一同級王者)井上尚弥とか言わないで(笑い)」とジョークを飛ばされると、井上は笑顔。「でも、ちょっと(尚弥と)試合してみたいですね」と返してみせると、真吾氏から「井上尚弥と良い意味、かみあっちゃう。結構(井上に)分がいいかも」と好反応。そんな井上親子の会話を見守った大橋会長は「いいなあ」と満面の笑みを浮かべた。
井上は、兄尚弥よりも先にスーパーバンタム級を主戦場としていた時期があり、21年にWBOアジア・パシフィック王座、22年に日本王座を獲得している。井上は「減量について全然、バンタムでもできるし。2年ぐらいも全然できる。チャンスがあれば(スーパーバンタム級)です」と選択肢の1つとして想定している。
来年初戦となる3度目防衛戦は、WBCから義務づけられる指名試合になり、同級2位のWBCシルバー王者アンドリュー・カイン(30=英国)の挑戦を受ける。正式決定すれば、24年2月の元IBF世界スーパーフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)戦以来、6戦ぶりの外国勢との顔合わせ。日本人のビッグネームとの連戦が続いてきたが、井上は「モチベーションうんぬんとかないです。(24年10月に)堤(聖也)戦で負けてから自分の気持ちも入れ替わったし。それどうのこうのではなく、しっかり自分をつくりあげる。それだけですね」と口元を引き締めた。
今後1週間程度、試合で疲労した肉体を休めた後にはトレーニングを再開する予定。井上は「疲労感とか痛いところ、ケガもない。暇があったら今でも走れますし。暇があれば体を動かします」と来年初戦に向けて動きだす姿勢をみせていた。

