8選手による、IJシングル次期王者決定トーナメントが行われ、1回戦で新井健一郎(48)が菊タロー(44)に勝利し、準決勝に進出した。

12年12月のドラゴンゲート以来のシングルマッチ。普段は笑いを誘うプロレスを展開する菊タローは真剣な様子で握手を求め、試合が始まった。新井は中盤、天井を指さし、つられて上を向いた隙に手首を取ってキメるなど相手のお株を奪う戦法で試合を優位に進めた。さらにレフェリーの目を盗み、頭部にナックルを浴びせるなど、新井らしい攻撃も見られた。最後は菊タローのサムソンクラッチを切り返して3カウントを奪った。

試合後、新井は「ある意味1番の難敵だった。いつものお笑いモードでペース崩されていたら危なかった」と振り返った。2人には92年5月に、プロレス団体「W★ING」の第1回入門テストを一緒に受けたという共通点があった。その時のことを覚えていた新井は「その時の仲間と天龍さんの前で試合できたのは感慨深い」と語った。

91年にプロレス業界に入ったが、すぐに辞めた。「インディプロレスでプロレスを覚えたかった」。その後はアルバイトで資金を作り、98年に26歳でメキシコでデビュー。23年目を迎えた現在もさまざまな団体のリングに登場する。

新井は今月16日のヒートアップ大会でTAMURAに勝利し、2冠王者に輝くなど絶好調。準決勝はHUBと対戦する。対戦経験はほとんどないが、全く気にしない。「シリアスモードの菊タローに勝ったんで、勢いが違いますよ。私が取らないと意味がないベルトだと思っている」と堂々と優勝宣言した。