関脇の藤ノ川(21=伊勢ノ海)が、大関霧島(30=音羽山)に初勝利を挙げ、9勝目をつかんだ。前日の大の里戦から連敗せず、3敗をキープ。今場所は3大関全員から白星を挙げた。
右のかち上げから突き起こされたが、左へいなして相手の体勢を崩した。回り込む霧島を追いかけ、最後は土俵際でもたれ込んで勝負を決めた。
場所前には、その霧島に何度も稽古をつけてもらっていた。「ずっと霧島関が稽古をつけてくれたので。今場所は勝ったことがない相手に結構勝っているので、この稽古が実を結んだと思います」。番数を重ねた厳しい稽古にも「霧島関は手を抜かないので、ありがたかったです」と感謝した。
活躍を喜んでくれる人がいる。しこ名を受け継いだ元関脇藤ノ川で、先代伊勢ノ海親方の森田武雄さん(79)だ。「勝ち越したときに電話しました。四股、鉄砲をしっかりしなさいと言われました」と、もらった助言を明かした。
森田さんは前日、国技館で観戦し、孫弟子の相撲に「15日間が楽しみです」と話していた。藤ノ川もその記事を読んだといい、「15日間楽しみにしてくれているみたいなので、良かったです」と喜んだ。
この日は結びで大の里が熱海富士を破り、首位との2差は変わらなかった。初の賜杯(しはい)へ、残る3日間は負けられない。13日目は美ノ海戦。「明日も頑張ります」と、次の一番へ気持ちを向けた。【山田遼太郎】

