政界地獄耳

片山や桜田いじめは政府に好都合/政界地獄耳

★国会開会以来、1億総活躍相・片山さつきの政治とカネなど一連のスキャンダルを、野党は追及している。脇が甘い片山への総攻撃を内閣の責任にしようというものだ。自民党ベテラン秘書が言う。「片山の収支報告修正をみれば一目瞭然。本人は財務省出身ながら、相当にずさんな事務処理をしている。それを裏付けるのが今までの片山事務所の内情だ。とにかく、かんしゃく持ちなのか、せっかちなのか、優秀な議員は往々にして、秘書にも同レベルを求める。ままならないと怒りだし、クビを切る。その結果、収支報告を議員がごまかしているのか、秘書が抜いているのかは分からないが、収支報告におかしな箇所が出てきても、追い出した秘書しか事情が分からず、かんしゃくを起こしてクビにしなければ良かったとなる」。

★確かにこれでは真実も分からず、経緯も分からない。だが身から出たさびといえそうだ。9日の衆院内閣委員会でも国税庁への口利き疑惑に絡み、会社経営者から100万円を受領したとされる税理士に秘書用の国会通行証を貸与していたことについて、「軽率だった。大変反省している」と陳謝した。本来なら自民党は「大丈夫か」と心配になるものだが、党内では、この片山が野党の攻撃対象になっていることを喜んでいる節がある。

★自民党中堅議員が言う。「そりゃそうだよ。野党は新しいものに飛びついて、片山や五輪相・桜田義孝いじめを続けている。片山には大臣としての質問は出ず、今までの政治姿勢を責め、桜田は担当の五輪関連について責められているが、野党の声は大きく勇ましいものの、追い込むだけの材料は持たない」。つまり野党は閣僚攻撃で国民への得点を稼ぎ、与党は片山らを盾に首相・安倍晋三の森友・加計疑惑をかわしているだけだ。このまま国会を終わらせるようなら、与野党の責任は大きい。(K)※敬称略


政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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