「パパ活」疑惑を含む不倫問題を報じられ、25日の衆議院本会議で辞職が許可された宮沢博行衆院議員(49=比例東海ブロック、自民党離党)に対し、SNS上では同日、批判や追及の声とともに、宮沢氏が潔く疑惑を認めたことについても多くの声があがった。

宮澤氏は24日、「パパ活」疑惑を追及する取材に対し「大変申し訳ございません。記憶にございます」と回答。政治家のスキャンダル回答として定型化し映画のタイトルにまでなった「記憶にございません」の対極の言葉となった。

メディア出演でも知られる政策アナリスト石川和男氏はX(旧ツイッター)で「【流行語大賞候補】『記憶にございます』」と、この発言を紹介。SNS上では他にも「早くも流行語大賞ノミネート作品現る」との声があった他、「潔さは買う」「『記憶にございます』って答えた政治家、初めて見たかも」「素直なことは評価するよ」「なぜか好感度を高くさせる」などと、スキャンダル発覚直後ながら評価する声も見られた。また、「この幕の下ろし方、炎上対策として一定の評価がされそう」と、危機管理の視点から指摘する意見もあった。

一方で宮沢氏は、23日「一身上の都合」を理由に突如、議員辞職願を提出。自民党にも離党届を提出し、24日に受理された。25日の本会議には出席せず、文春報道の女性問題について何も説明しないまま国会を去る形になり、辞職が許可された瞬間、本会議場の野党席からは「説明しろ!」などの怒号が飛んだ。

宮沢氏は昨年12月、安倍派のパーティーをめぐる政治資金問題をめぐり、派閥からキックバック分について政治資金収支報告書に記載しないように指示を受けていたことや、不記載について口止めされていることを報道陣に暴露。「(派閥から)『しゃべるな、しゃべるな』と。これですよ」と、派閥側による口止めにあっていることも述べていた。

年末の風物詩でもある「現代用語の基礎知識選 2023ユーキャン新語・流行語大賞」は毎年12月上旬に年間大賞を発表。過去には「毒まんじゅう」(03年)「忖度」(17年)など、ネガティブイメージにもとれる政治関連用語が年間大賞になったこともある。