政界地獄耳

だらしない外相・茂木敏充に志位が喝!/政界地獄耳

★外相・茂木敏充と中国外相・王毅との日中外相会談の余波が続く。24日の日中外相会談後の共同会見で尖閣を巡り「(領有権に関する)日本の立場を説明し、中国側の前向きな行動を強く求めるとともに、今後とも意思疎通を行っていくことを確認した」と語った。これに対し王は「一部の真相が分かっていない日本漁船が釣魚島(魚釣島の中国名)周辺の敏感な水域に入る事態が発生し(中国海警局が)やむを得ず反応しなければならない。引き続き自国の主権を守っていく」と日本の領土であることを一切無視した発言に茂木は何一つ反応しなかった。

★外務省や党幹部は中国が怖いのか、親中国の党幹事長・二階俊博が怖いのか「大人の対応」と茂木をかばったが「無反応の対応は認めた」ことというのが外交のルールなのを知らないはずもない。自民党内でも優秀といわれる茂木のお粗末外交に自民党外交部会からも批判が出た。情けないのは茂木が「会談の中で(中国公船の)領海侵入やわが国の漁船への接近など個別事案も取り上げ、こうした行動を取らないよう強く申し入れた」と言い訳。加えて27日の参院本会議で「会見後に行われた議論でも日本の考えを改めて申し入れた」と王毅発言直後に言わなかったことはまるで外交儀礼上当然と言わんばかりだ。

★いないところでけしからんというだけなら、外相は誰でもできる。そこで自民党議員よりはっきりと立場を主張したのが共産党委員長・志位和夫。26日の会見で「大変見過ごせない事態があった」と切り出し「尖閣諸島周辺の緊張と事態の複雑化の最大の原因は日本が実効支配している領土に対し、力ずくで現状変更をしようとしている中国側にある。中国側の覇権主義的な行動がいちばんの問題だ」。茂木の対応にも「こうした発言に何らの反論もしなければ批判もしない」と指摘し「中国側の不当で一方的な主張だけが残る事態になる。これはだらしがない態度だ。極めてだらしがない」と喝破した。野党連立政権では志位外相を期待するか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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