本紙野球評論家で“大魔神”こと佐々木主浩氏(54)と元ニッポン放送松本秀夫アナウンサー(61)の釣り対決第16弾は、神奈川・新安浦「長谷川丸」(岩瀬正紀船主=53)を舞台に、テンヤのタチウオ釣りで実施。同対決はサンスポとの共同企画として開催され、今回はゲストとしてニッカンは太田唯(26)、サンスポは渡辺太吾プロ(43)、さらに両紙記者参加のチーム戦で実施となった。

これまでの対戦成績は9勝3敗3分けで、大魔神の圧勝状態。「10敗で罰ゲーム」。これは対決開始当初は予定されていなかったが、負け続ける松本アナを奮起させるために導入も、いよいよリーチがかかった。10敗を阻止すべく、事前に渡辺プロにレクチャーを受けた松本アナだったが、当日も助っ人を求めたのだった。

対決ルールは「各自最長の合計」となった。口火を切ったのはサンスポ川目梢記者。開始早々、メーター超を2匹ゲット。続いたのは、なんと松本アナだった。「まっちゃん、いつもと違うじゃん!」と大魔神。渡辺プロから「サオを上げすぎ!」「一定の速度で巻いて!」などのアドバイスで、無事取り込んだのは110センチ超の良型。「自分史上最長かもしれない」と興奮気味。恒例の“松本サイズ”はどこ吹く風で、いつになく順調だった。

好調な滑り出しのチームサンスポだったが、大魔神は出船前、「(下げ潮が)潮止まりになる前の午前9~10時がホットゾーンになる」と読んでいた。その読み通り、9時ごろにヒット。その横で太田もヒット。午前10時を回ったころに記者もノルマの1匹を確保した。この時合いで、太田のサオがしなる。「大きいかも!」。大魔神のタモ入れで上がったのは大魔神の指で7本、太田の指なら10本のぶっといドラゴンだった。負けじと松本アナもかけるが、バラシを連発。だが、貴重なメーター超も上げていた。

「唯ちゃんのがデカかったからな…」と不安を口にする松本アナ。だが、終了30分前。大魔神は立て続けに120センチ超のドラゴンを2匹上げると、「これで決まっただろう!」。現役時代をほうふつとさせるクローザーぶりを発揮した。

結局、チームサンスポ最長は渡辺プロの115センチで合計337センチ。チームニッカンは大魔神の126センチで合計358センチ。最後は大魔神自らの手でとどめを刺し、松本アナの10敗が確定した。

罰ゲームは「パラセイリングを自撮り」と大魔神。その場で承諾はしなかった松本アナだったが、「新婚旅行にも行く予定なので…」とつぶやいた。対戦成績は、これをもってリセット。締めで「これで生まれ○▲×」とアナウンサーらしからぬカミカミ状態となり、テイク2で「生まれ変わりますよ」と宣言した。

今後のタチウオの動向について、渡辺祥之船長(40)は「小さめのサイズがちょっと前に産卵を終え、今はドラゴンサイズが産卵期に入っています。産卵を終えた小さいサイズが食い始めれば、数も釣れるようになるでしょう。10月に入れば、型はもちろん数も期待できると思います」と話した。

タチウオには餌、ルアー、テンヤの釣り方がある。一般的に「型狙いはテンヤ」ともいわれる。実際、釣行当日も数は餌、型はテンヤだった。テンヤで“安浦ドラゴン”を狙え!【川田和博】

<基本的な釣り方>

テンヤタチウオの基本的な釣り方について、渡辺プロは「餌のイワシをいかに泳いでるようにみせるかですが、一番重要なのはアタリを出すこと」と話した。アタリもしくは違和感があれば即アワセが基本だが、「アタリの3~4割をゲットできれば十分です」という。このアタリを出すための誘い方で、渡辺プロが提唱するのが「D・トウィッチ」だ。「アワセを入れるためにサオ先は海面に向けて下げます。サオ先を揺らし(トウィッチ)ながらリールを細かく巻いて止めを入れる。この止めを入れたときにアタリを出す釣り方です」。この誘いを指示ダナの幅で行うのが基本だが、「アタリがなければトウィッチを強めたり多めにしたり、リールの巻き幅や止めの時間を変えたりで、その日のパターンを探ります」と説明した。

取り込みは「焦らず、魚を引き抜ける位置にいなしてから上げる。海面から顔を出してしまうと暴れるので、10センチくらい下を意識するといい」とアドバイスをくれた。

▼新安浦「長谷川丸」 【電話】090・6021・5919。出船午前7時15分。餌釣り用の餌&氷付き8000円。テンヤ用イワシ10匹700円。現在、アジや潮回りによってタイラバも出船。駐車場代500円。毎週金曜日定休。※狙いの魚種やタイラバの出船、料金等は電話でご確認ください。