「痛風」「高尿酸血症」の治療は、薬物治療の有無にかかわらず、生活習慣の見直しが大事です。ここまでは「食生活の見直し」を紹介してきましたので、今回は「運動」と「十分な水分補給」です。
まず、運動について--。台湾の研究で、「週5日以上、1日30分3~6メッツの運動を行った人は、高尿酸血症の合併症のリスクが低下した」と報告されました。メッツとは身体活動の強度を表します。座った安静状態が1メッツ。歩行が3メッツ。階段をゆっくり上るのが4メッツ。平らな道を早く歩くのが5メッツ。ゆっくりジョギングが6メッツ。3~6メッツの運動を行った人は高尿酸血症の合併症リスクが低下したのです。運動は肥満、メタボ(メタボリック症候群)を改善することになり、尿酸値を低下させることが期待できます。
運動には空気を体内に取り込みながら行う「有酸素運動」と、息を止めて行う「無酸素運動」があります。短距離走、ベンチプレスといった筋トレは無酸素運動です。無酸素運動では尿酸値がアップしやすくなります。尿酸値が高い人は有酸素運動(ウオーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など)を、脈が少し早くなる程度に行いましょう。1日30~60分程度。1回10分を3~4回でも構いません。
続いて「十分な水分補給」です。尿酸値が高めの方は毎日しっかり水分補給をしましょう。水分を十分に取ることで、尿酸が外に排せつされやすくなりますし、痛風、高尿酸血症の合併症の「腎障害」「尿路結石」の予防にもなります。1日2リットルくらいの尿が出ることを目標に水分をとりましょう。ただし、心臓や腎臓の病気がある方、医師から水の飲む量を制限されている場合は、医師の指示に従ってください。水分は、朝起きたとき、食事のとき、仕事の合間、寝る前などに少量の水をこまめに飲み、入浴や運動など汗で水分が失われるときは、しっかり水分補給をしてください。「有酸素運動」と「十分な水分補給」を実践しましょう。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

