巨人新人開幕投手3人目で勝利挙げた竹丸和幸、絡み合う長嶋茂雄/物語のあるデータ

「三度目の正直」といえるのかもしれない。3月27日の開幕戦、巨人ドラフト1位の竹丸和幸投手(24)が阪神戦に先発し、勝利を挙げた。6回を3安打1失点。同球団の新人開幕投手は、59年の伊藤芳明、62年の城之内邦雄に続く3人目で、勝利をつかんだのは初めて。伊藤から数えて67年目のことだった。今年はロッテ1位の毛利海大投手(22)も白星を挙げるなど、新人の活躍が目立った。実は67年前も同様で、そこには2年目の長嶋茂雄が微妙に絡んでいた。

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新人の開幕投手(2リーグ制後)半分以上が1950年代のもの

新人の開幕投手(2リーグ制後)半分以上が1950年代のもの


巨人史上初「メッチャうれしい」


ルーキーとは思えない落ち着き払ったマウンドだった。プロ1年生の竹丸が前年覇者である阪神打線を牛耳った。力ある速球にチェンジアップをまじえ、的を絞らせない。6回、打者22人に対し、被安打3の1失点。危なげない投球で勝利を引き寄せた。

ヒーローインタビューに臨んだ竹丸は「メッチャうれしいです」。投球時にはなかった照れた表情が、新人らしさを表した。179センチ、76キロの左腕。背番号21が、いきなりの出番で大仕事をやってのけた。

67年前の4月11日、後楽園の開幕マウンドに立ったのも背番号21の左腕投手だった。伊藤芳明、25歳。落ち着いた振る舞い、風貌から「おっちゃん」のニックネームをもらっている。


「おっちゃん」という愛称で親しまれた巨人伊藤芳明

「おっちゃん」という愛称で親しまれた巨人伊藤芳明

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徳島・吉野川市出身。1974年入社。
プロ野球、アマチュア野球と幅広く取材を続けてきた。シーズンオフには、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介する連載「ヨネちゃんのおシャレ野球学」を執筆。
春夏甲子園ではコラム「ヨネタニーズ・ファイル」を担当した。