拡大ベース導入で「投高打低」続く野球を「足」でかき回せるか注目/物語のあるデータ

拡大されたベースは盗塁を増やすのだろうか。今年のプロ野球はMLBにならい、一塁、二塁、三塁3つのベースを大きくした。一辺につき3インチ(約7・6センチ)の増。走者からすれば、わずかながら塁間が短縮され、触塁する際の面積も増える。昨季、12球団最少(53盗塁)の巨人がオープン戦から積極的に仕掛けた。打ち合いの野球は楽しいが、ベンチの采配まで問われる「足攻」もまた興味深い。走者対バッテリーの対決に注目しよう。

プロ野球





拡大ベース(右)設置のため、元のベースが取り外される

拡大ベース(右)設置のため、元のベースが取り外される


オープン戦で盗塁1割増


オープン戦は計100試合が行われ、140盗塁が記録された。昨年が127(97試合)で、わずかながらも増加した。成功率でみると今季が74%で、昨年が73%。その差1%ではアップしたといいづらい数字になった。

そんな中、巨人が積極的に仕掛けた。ベースの拡大を盗塁増のいい機会とみたのだろうか。初戦(対ヤクルト)でいきなり企図数5、うち3つを成功させた。阿部慎之助監督は「チャレンジさせないとね。アウトになってでも、どんどんチャレンジしていこうといってます」と話した。


2月のオープン戦で、盗塁に成功する巨人門脇誠

2月のオープン戦で、盗塁に成功する巨人門脇誠


昨年のオープン戦では16試合で4盗塁のチームだった。それが今年は同じ試合数で、15盗塁を成功させ、12球団中3位につけた。成功第1号となった門脇誠は「すごくギリギリがセーフになる」と拡大ベースの感触を語った。


春季キャンプでヘッドスライディングの練習を繰り返していた門脇

春季キャンプでヘッドスライディングの練習を繰り返していた門脇


MLBでは4割増 スライディングも変化


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徳島・吉野川市出身。1974年入社。
プロ野球、アマチュア野球と幅広く取材を続けてきた。シーズンオフには、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介する連載「ヨネちゃんのおシャレ野球学」を執筆。
春夏甲子園ではコラム「ヨネタニーズ・ファイル」を担当した。