名古屋市国際展示場第1展示館で行われたスポーツクライミング男子ボルダー決勝でパリ五輪複合銀メダリストの安楽宙斗(19=JSOL)が、金メダルを獲得した。全4課題のうち3完登の74・5点。2位韓国選手に大差をつけた。
決勝は4つの課題を各4分間以内に登り、獲得した合計点で順位を決めた。
第1課題では体を器用に操り、次々とホールド(突起物)をつかむと、するすると最終地点まで完登。会場の大歓声には笑顔で応えていた。
「ほぼ完璧のような形でメンタル面や動きの修正がうまくいった。1位を取れたことはもちろんうれしいし、これからの自信につながる大会になった」と実感を込めた。
29日の準決勝は2回完登も、首位の韓国選手に0・4点差で2位通過。「最初の岩からして、明らかに難易度が高かった。簡単な岩は一つもなかった。どの岩も種類が違っていて、かなり難しかった」と振り返る。
しかしこの日は、決勝前の1課題あたり2分間の下見では同じ男子ボルダー代表の楢崎智亜(30)と会話を重ねながらプランを練っていた。
「ホールドがたくさんあって選択肢も多かったので、5分で決めるのは難しかったです。決勝ではもっと時間があるので、細部までしっかり見て、良いパフォーマンスをしたいと思っています」
今季はボルダーではワールドシリーズ5勝を挙げている19歳。準決勝後は「決勝では全員がゼロからのスタート。今日の試合から改善すべき点をくみ取り、それ以外は忘れる。さらに強い決意をもって準備する。本当に優勝したい」と話していた。
前回の23年杭州大会金に続くアジア制覇。しかし、ヨーロッパ勢に強豪選手がいる中、安楽にとってはここは通過点。「アジア大会もオリンピックと同じ4年に1回の周期。数少ない大会でしっかり勝ち切ると決めていた。自分なりに追い込めて、プレッシャーもかけられたのでよかった」。アジアのクライマーたちに圧倒的な力を見せつけた。


