プロ野球2023.02.19 11:00

古川真弥

◆栗山英樹(くりやま・ひでき)1961年(昭36)4月26日、東京都生まれ。創価高―東京学芸大。83年ドラフト外でヤクルト入団。プロ1年目秋に両打ち転向、3年目に打率3割。89年に外野手でゴールデングラブ賞。通算494試合、336安打、7本塁打、67打点、打率2割7分9厘。90年に引退後はスポーツキャスター、大学教授などを務め、12年から日本ハム監督。12年リーグ優勝、16年日本一。通算10シーズンで1410試合684勝672敗54分け、勝率5割4厘。21年11月、日本代表監督就任。現役時は174センチ、72キロ。右投げ両打ち。

◆柳井正(やない・ただし)1949年(昭24)2月7日、山口県生まれ。71年3月、早大政治経済学部卒業後、ジャスコ(現イオン)勤務を経て、72年に小郡商事(現ファーストリテイリング)入社。84年、「ユニクロ」1号店を広島市に出店、日本最大規模のカジュアルウエアチェーンへと発展させる。05年11月、ファーストリテイリングを持ち株会社へと移行し、傘下にユニクロ、ジーユー、セオリーなどを持つアパレル製造小売企業グループとなる。ユニクロはアジア大洋州、欧州、北米で2300以上の店舗を展開。

｢世界一になりたいということを､全員が思うこと｣

――世界一になるために、必要な心構えは何でしょうか?

柳井会長兼社長(以下、柳井)まず、世界一になりたいと本当に思わないといけないですね。

栗山監督(以下、栗山)ああ(と、うなずく)。

柳井やっぱり、世界一になりたいと思っている人。

栗山はい。

柳井僕たち、どういう縁か、いろんなスポーツ選手を応援してるんですよ。特に車いすテニスの国枝君。日本でスポーツとして一般に認められる様にやったということ自体、すごいと思いますし。それで、世界一を何回も取ってて。グランドスラムを世界で一番たくさん取ってて。しかも、パラリンピックで金メダル取って。グランドスラムなんですよ。ウィンブルドンとフレンチオープンと全豪オープンと全米オープン。ロジャー・フェデラー選手。あの人はスイスの英雄なんで。生きてるんですけど、硬貨になってるんですよ。

栗山そうなんですか! そうなんですか! はー。

柳井僕は最近、スイスに行ってないけど、行った人に聞いたら、至る所にフェデラー選手の肖像みたいなのがかかってて。だから、その国を代表するようなところだし。で、日本は、やっぱ野球が僕はすごく向いていると思います。というのは、個人技とチームワーク。チームの力と個人の力。もう1つ、いいことは、米国と近いですよね。アメリカのベースボールと日本の野球。僕は、日本の野球とベースボールを組み合わせたら世界一になれると思うんですよね。

栗山はい。

柳井アメリカは、ガンガン打ってきますよね。

栗山はい。

柳井ヒットよりホームランみたいな感じで。

栗山はい。

【東京･有明のユニクロ本部　撮影:垰建太】

柳井日本はピッチャーのコントロールがすごく良くて、いろんな技みたいなものを使いすぎる気(け)はあるんですけど。チームワークを優先する。だから、これはちょうど、その中間点みたいな。今、メジャーリーグで活躍している選手は、すごくやっぱり日本の野球の僕は恩恵を受けてんじゃないかなと、簡単に思ってるんですけどね。

栗山本当ですね。

柳井だから、まず世界一になりたいということを、全員が思うことが、僕は一番の大事なことなんじゃないかなと思いますけどね。

｢実績と､正しい考え方をしているかどうか｣

柳井今回、いろんな選手、出るんですけど、どういう選手に注目してて、どういう選手が活躍したらいいな、というふうに思われますか?

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