キャスター先駆者「プロ野球ニュース」佐々木信也氏の怪物新人時代/物語のあるデータ

プロ野球OBのユーチューバーが積極的に配信している。球界ニュースに反応して解説するチャンネルがあれば、現役時代の秘話トークで盛り上がるチャンネルもある。「巨人一強」といえたテレビ時代、全6試合を平等に扱う「プロ野球ニュース」が始まったのは1976年春のこと。司会を務めたのが佐々木信也氏(91)だった。ビジュアルメディアで元プロ選手が仕切り役を務める、その先駆者といえた。

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10年、西武対日本ハム戦でスターティングメンバーをアナウンス

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地上波だけ、巨人一強時代の76年開始

里崎チャンネルは「日本一早い順位予想」で25年の幕を開けた。日刊スポーツ評論家でもある里崎智也氏がホスト役のチャンネルは球界のニュースに敏感で、FA宣言や移籍話にも即反応する。

プロ野球OBのチャンネルが増える中、人気を集める1つだ。意外や、箱根駅伝の出場選手からも里崎の名前が出るほど。早大の工藤慎作選手(2年)が好きな有名人に名前を挙げた。現役時代など知らないだろう他競技の若者もファンにする。同チャンネルの登録者は80万人を超えている。

まだ地上波しか観られない76年、佐々木氏は解説者ではなく、キャスターとして画面に登場した。

「皆さん、こんばんは、プロ野球ニュースです

「皆さん、こんばんは、プロ野球ニュースです」。同年4月1日、佐々木氏のこの言葉でフジテレビの新番組は始まった。その日の6試合すべてをダイジェストで放映し、取材した解説者とアナウンサーが地元局のスタジオに戻ってコメントする。その仕切り役を任された。

「スポーツワイドショー プロ野球ニュース」。午後11時台に、プロ野球だけを伝える35分間の番組だった。それまでスポーツニュースといえば、せいぜい5分間で映像は巨人戦だけ。他カードはスコアだけで済まされることが多かった。

佐々木氏は当時42歳。そのソフトな語り口に、豊富な知識、取材に基づいたコメントは本職のアナウンサーも顔負けだった。

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徳島・吉野川市出身。1974年入社。
プロ野球、アマチュア野球と幅広く取材を続けてきた。シーズンオフには、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介する連載「ヨネちゃんのおシャレ野球学」を執筆。
春夏甲子園ではコラム「ヨネタニーズ・ファイル」を担当した。