【闘魂の実像:アリ編1】世紀の凡戦を「伝説の一戦」とする再評価の動き

アントニオ猪木さんが2022年10月1日午前7時40分、心不全のため都内の自宅で亡くなった。79歳だった。日刊スポーツでは06年に行った計8時間に及ぶロングインタビューをもとに45回の連載を掲載した。そこで綴られた波瀾万丈の人生を「闘魂の実像」と題して再録する。第2章「モハメド・アリ編」の第1回。(敬称略)

プロレス

〈第2章・第1回(全45回)〉

第2章 モハメド・アリ編 全15回はこちらから読めます

「世紀の凡戦」か「伝説の一戦」か…。1976年6月26日のアントニオ猪木対ムハマド・アリ戦

「世紀の凡戦」か「伝説の一戦」か…。1976年6月26日のアントニオ猪木対ムハマド・アリ戦

当時は理解されなかった異種格闘技戦

「世紀の凡戦」が30年の歳月をへて「伝説の一戦」として脚光を浴び始めた。06年6月26日、猪木−アリ戦の30周年記念パーティーが開催された。初めて行われた記念行事に、当時の関係者ら約300人が集まった。実況を担当した元テレビ朝日の舟橋慶一氏が振り返る。「余裕だったアリの顔が、次第に緊迫と戸惑いの色に変わっていくのが分かった…」。

スポーツ

田口潤Jun Taguchi

入社以来、スポーツ部では、五輪競技、相撲、サッカー、プロレス、格闘技、ボクシング、ゴルフを担当。五輪は98年長野、04年アテネ、14年ソチ、16年リオデジャネイロ大会を取材。
プロレス取材は05年で、新日本の暗黒時代だった。