アンフェアの極みにエムバペが示した言葉 だからW杯は世界中から支持される

1988年の入社から40年近く、スポーツを取材してきた首藤正徳氏が執筆する、日刊スポーツの看板コラム「スポーツ百景」。

今回は、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会を舞台に「日刊スポーツ・プレミアム」バージョンとして随時、お届けします。

サッカー

26年W杯決勝トーナメント2回戦 パラグアイ対フランス パラグアイのカセレスがエムバペ(右奥)にファウルを犯した後、反応するフランスのドゥエ(左手前)(ロイター)

26年W杯決勝トーナメント2回戦 パラグアイ対フランス パラグアイのカセレスがエムバペ(右奥)にファウルを犯した後、反応するフランスのドゥエ(左手前)(ロイター)

度を超えたパラグアイの「暴挙」

人はスポーツを観戦することで日ごろのストレスを解消する。限界に挑む選手たちの姿に感動し、生きる勇気がわいてきて、心が豊かになる。ところが、この試合はまったくの逆効果だった。腹立たしさと、不快感が込み上げて、充満したストレスで血圧が上がりそうだった。

ワールドカップ(W杯)北中米大会・決勝トーナメント2回戦のフランスーパラグアイ戦。優勝候補のフランスに勝つために、パラグアイの選手たちがとった行動が信じられないほどアンフェアだったからだ。

フランスのFWエムバペの顔面にジャブを飛ばし、スパイクの裏でふくらはぎを蹴る。FKでは主審が白いスプレーで引いたラインを足で消して2メートルも前にボールを置く。相手PKではボール配置地点の芝生をスパイクで掘り起こす。故意にGKに覆いかぶさり、プレーを遅らせる…。審判の目を盗んでの暴挙はここに書き切れないほどだった。

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1965年、大分市生まれ。
88年入社。ボクシング、プロレス、夏冬五輪、テニス、F1、サッカー、K-1など幅広いスポーツを取材。アントニオ猪木、マイク・タイソン、有森裕子、高橋尚子、岡田武史、フィリップ・トルシエらを番記者として担当する。
五輪は92年アルベールビル冬季大会、96年アトランタ大会を現地取材。08年北京大会、12年ロンドン大会は統括デスク。21年東京大会は五輪・パラリンピック担当委員。サッカーは現場キャップとして98年W杯フランス大会、02年同日韓大会を取材。
23年1月に退社してフリーに。現在は日刊スポーツの契約ライターのほかNPO法人スポーツネットワークジャパン企画編集委員、東日本ボクシング協会の評議員などを務める