W杯優勝は“高嶺の花”だった ブラジル戦に見た、縮まった差とまだ届かぬ大きな壁

1988年の入社から40年近く、スポーツを取材してきた首藤正徳氏が執筆する、日刊スポーツの看板コラム「スポーツ百景」。

今回は、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会を舞台に「日刊スポーツ・プレミアム」バージョンとして随時、お届けします。

サッカー

日本対ブラジル 試合後、倒れ込む田中碧(下)に声をかける長友佑都。左はブラジルのクニャ(撮影・足立雅史)

日本対ブラジル 試合後、倒れ込む田中碧(下)に声をかける長友佑都。左はブラジルのクニャ(撮影・足立雅史)

「紙一重」「あと一歩」の敗戦には見えなかった

ワールドカップ(W杯)優勝は日本にとって未だ“高嶺(たかね)の花”なのだ。

サッカーW杯北中米大会・決勝トーナメント1回戦で日本がブラジルに1-2で敗れた試合を見終えての率直な感想である。

終了間際の決勝点という残酷な結末だったが、「紙一重」「あと一歩」の敗戦には見えなかった。地力の差は点差以上にあった。「力不足です。世界のレベルは高い」。MF堂安律(アイントラハト・フランクフルト)の試合後の第一声が、偽らざる日本の現在地を表していると思った。

前半は悪くなかった。リスクを承知で守備ラインを高く上げ、コンパクトな陣形で前線からプレッシャーをかけた。強固なブロックでブラジルの圧力をはね返して、MF佐野海舟(マインツ)のゴールで先制した。

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1965年、大分市生まれ。
88年入社。ボクシング、プロレス、夏冬五輪、テニス、F1、サッカー、K-1など幅広いスポーツを取材。アントニオ猪木、マイク・タイソン、有森裕子、高橋尚子、岡田武史、フィリップ・トルシエらを番記者として担当する。
五輪は92年アルベールビル冬季大会、96年アトランタ大会を現地取材。08年北京大会、12年ロンドン大会は統括デスク。21年東京大会は五輪・パラリンピック担当委員。サッカーは現場キャップとして98年W杯フランス大会、02年同日韓大会を取材。
23年1月に退社してフリーに。現在は日刊スポーツの契約ライターのほかNPO法人スポーツネットワークジャパン企画編集委員、東日本ボクシング協会の評議員などを務める