舞台での華麗なる舞いから水上のバトルへ! 女子ボートレーサーの素顔に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は前田紗希(24=埼玉)を紹介する。バレエに夢中だった青春時代。全国3位の実績を引っ提げて臨んだアメリカ留学だったが、世界との壁を痛感し日本に帰国。父親と同じボートレーサーの道を歩む決断をした。オフの日はお酒が大好き。そんな彼女の素顔に直撃した。

バレリーナから華麗なる転身を遂げた前田紗希
バレリーナから華麗なる転身を遂げた前田紗希

 -ボートレーサーになろうとした動機は

 前田紗希 小さい頃にバレエを習っていて、頂点を目指そうと思ったけど、駄目で挫折して。お父さん(前田光昭選手)のレースはずっと見ていて、自分の中で職業と言えばレーサーしかなかったので、レーサーになろうと思いました。

 -父親がレーサーで子供の頃からボートレースは身近にあった

 前田 お父さんが仕事で出掛けると、すごく寂しかったですね。小学生の時は「行かないで~」と泣いていました。お父さんも困っていたので、自分が学校に行っている間とか、寝ている間に行っていましたね。

 -バレエは何歳から始めたのですか

 前田 小学校2年生で7歳からやっていました。学校の授業で、鉄棒につま先立ちをするという遊びがあって、自分のやり方が良かったんでしょうね。先生に「バレエをやってみたら?」と、言われて始めました。

 -バレエの成績は

 前田 小学校5年生の時に、全国コンクールで3位入賞できて、そこで自分も「いけるんじゃない?」と思って、そこからはバレエに夢中でしたね。

バレエで全国3位になり、アメリカ留学も経験
バレエで全国3位になり、アメリカ留学も経験

 -挫折したのは

 前田 中学を卒業して、2年間アメリカに行ったんですけど、留学先で挫折しました。日本ではある程度は頑張れたんですけど、世界に行くと日本人の体形では、まだまだバレエ向きじゃないんですよ。世界のトップになるのは難しかったですね。下っ端でそれだと生活はできないんですよ。

 -そこからボートレーサーを目指したんですね。話は変わるけど、オフの日はなにをしてますか

 前田 基本は体のメンテナンスをしています。体幹のトレーニングとか、マッサージとかですね。あとは友達と飲みに行くのが多いです。女子会ですね。

 -お酒は好き

 前田 好きですね。お酒を飲む場の、ガヤガヤ感が好きなんで。お父さんもお母さんも強くて、私も結構飲みます。そこは受け継いでますね(笑い)。本当に大好きなので、「3軒目に行こう」とか全然ありますよ。

父親で同じボートレーサーの前田光昭とツーショット
父親で同じボートレーサーの前田光昭とツーショット

 -好きな男性のタイプは

 前田 イケメンが好きかも(笑い)。でも、それはあくまでも憧れですからね。やっぱり気の合う人の方がいいかも。一緒にいて楽な人が一番いいと思う。

 -最後にボートレースの魅力は

 前田 ボートに来たことがない人は、レース場に来て、音とかエンジンのにおいとか感じてもらうのが一番ですね。1人、お気に入りの選手を見つけて、その人の成長を見守るのも楽しみだと思います。それが私だったら最高です(笑い)。自分の成長を陰からでもいいので、見守ってくれたらうれしいですね。

※次回は5月11日更新予定

 ◆前田紗希(まえだ・さき)1993年(平5)2月21日、埼玉県さいたま市生まれ。115期生として14年11月戸田でデビュー。16年4月尼崎で初勝利を達成。昨年の獲得賞金は479万7000円、今年は94万1000円(6日現在)。158センチ、49キロ。血液型O。