20年前の2000年5月19日にスペインリーグ最終戦を戦った城彰二について、スペイン紙アス電子版が特集を組み、所属したバリャドリードでの軌跡を伝えた。

横浜F・マリノスから半年間の期限付き移籍でバリャドリードに入団し、スペイン1部リーグの日本人第1号になった城について、アスは「記者とファンの一団を連れ、99-20年シーズンの冬の移籍市場でやって来た。スペインサッカーでプレーした最初の日本人選手になった」と説明し、「一風変わった契約のためニュースのトップを飾り、世界や海外マーケティングへの扉を開いた」と振り返っている。

2月にオビエド相手に2得点を記録し、3月から左膝靭帯(じんたい)に問題を抱えながらプレーした城にとって、20年前の00年5月19日にサンティアゴ・ベルナベウで行われた最終節レアル・マドリード戦がスペイン最後の試合となった。この時、バリャドリードはビクトルのゴールで1-0の勝利を成し遂げている。

先発出場した城は後半27分に交代し、この5日後にパリでバレンシア相手に8回目の欧州チャンピオンズリーグ優勝を成し遂げた欧州王者相手に、大金星を挙げるという素晴らしい思い出を手にし、バリャドリードとスペインサッカーに別れを告げた。

また、バリャドリードにとってはこれが、くしくもRマドリード相手にアウェーで勝利した最後の試合となっている。それから20年がたった今もサンティアゴ・ベルナベウで一度も勝ってない。

バリャドリードは買い取りオプションの権利を保有していたが、左膝の問題を懸念し行使しなかったため、横浜に復帰した。城のバリャドリード通算成績は15試合(先発12試合)、906分出場2得点。(高橋智行通信員)