スポンサーが17歳の偉業を支えていた。14日(日本時間15日)、馬場咲希(17=日本ウェルネス高2年)が日本人として37年ぶりに全米女子アマチュア選手権を制した。

左袖のロゴ掲出や金銭面でスポンサードしたのが、ブライダル関連の映像などを手掛けるリンガフランカサービス社(本社・名古屋)だ。

馬場の快挙に同社は驚きを隠せない。広報・佐々木遥さんは「シンデレラストーリーを支えられたらいいと思っていましたが、早々になっちゃってビックリです」と話す。「女性が働きやすい環境をつくりたい。それをスポーツ面で応援できたら」と、これまで女子サッカーや、プロキャディーで渋野日向子らと組んだこともある古賀雄二氏のスポンサーをしてきた。

馬場との出会いも、古賀氏の応援で訪れた4月のヤマハ・レディース葛城の会場だった。代表の岳田幸成社長(51)がひときわ目にとまるショットを放つ馬場を見かけ、キャディーを務めていた父哲也さんに声をかけたのがきっかけ。同社長は馬場のショット、この親子の人柄にほれ込んだという。

1月にゴルフのアマチュア規則が改定され、アマのスポンサー契約が可能となった。馬場には12社が集まったが、ほとんどが大会限定のスポット契約。同社が馬場と契約したのは6月の全米女子オープン出発直前、しかも17歳のアマとしては破格の5年契約だった。「これからどういう風に伸びるのか」(佐々木さん)。そんな期待は、全米女子アマでの優勝という大きな成果となった。優勝直後から社内のホームページやSNSへのアクセスが増加。「馬場とスポンサー契約できないか」という問い合わせも多数寄せられているという。

今後は、本社が名古屋にあり、馬場の出場が有力視される9月16日開幕の住友生命レディース東海クラシック(新南愛知)に応援に行く計画もある。佐々木さんは「今後のことはその際にお父さまと話をすることになります」と話していた。【桝田朗】