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錦織が打倒ロディックを宣言/テニス

シングルス1回戦でリターンする錦織(AP=共同)
シングルス1回戦でリターンする錦織(AP=共同)

<男子テニス:SAPオープン>◇20日◇米カリフォルニア州サンノゼ

 日本男子テニスのミラクルボーイが「打倒ロディック」を宣言した。先週、日本男子として16年ぶりのツアー優勝を遂げた錦織(にしこり)圭(18=IMG)が、わずか3日後の次戦で、世界96位のディエゴ・ハートフィールド(27)に7-5、6-3のストレート勝ちを収めた。21日 (日本時間22日)の2回戦では03年全米優勝で同6位のロディック(25)と対戦する。

 無名の少年が一躍ヒーローになって登場した。注目が一身に集まった。加えて東海岸のフロリダから西海岸のサンノゼへ6時間以上の移動に加え、3時間の時差。心身ともに味わったことのない疲れにも、「調子が悪いときでも何とかしなくてはいけない。それがプロ」と、意地で勝利をもぎ取った。

 3-1とリードする快調なスタートも、徐々に第1サーブの確率が落ち、多彩なショットも影を潜めた。そんな中、期待される重圧を、自信が上回った。大事なポイントは決して逃さず。接戦ながら、ベテランのハートフィールドをストレートで振り切った。

 勝利への原動力は、2回戦で対戦するロディックの存在にもあった。テニス人生で初のトップ10と対戦するチャンス。「ロディックと戦いたい」。試合中にロディックが偵察しに来たのを発見し、そう思った。大会の初戦はリズムをつかむのが難しく、トップ選手にとっても鬼門だ。加えて錦織は衝撃的な初優勝で、一夜にして周りの環境は一変した。「負けるわけにはいかなかった」。

 先週の優勝と同様に大きな価値がある初戦突破となった。次戦に向けて「戦う準備はできている」。失うものは何もない。今年は、棄権負けを除けば驚異の14勝1敗。その勢いをロディックにぶつけるだけだ。

[2008年2月22日9時49分 紙面から]

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