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2007年高校ラグビー特集


第87回全国高校ラグビー大会

伏見工167センチ木上で切り札封じ

伏見工WTB木上(左)は山口総監督と握手(撮影・築山幸雄)
伏見工WTB木上(左)は山口総監督と握手(撮影・築山幸雄)

 守備の達人が5度目の日本一に導く。全国高校ラグビー大会は7日、東大阪市の花園ラグビー場で、伏見工(京都)-東福岡(福岡)のAシード同士による決勝が行われる。2大会ぶり5度目の優勝と近畿勢10連覇を狙う伏見工は、WTB木上卓馬(3年)の今大会初先発が決定。167センチの小兵ながら猛タックルを武器に、初優勝に挑む東福岡の攻撃を粉砕する。奈良市内で行われた6日の最終調整には山口良治総監督(64)も加わり、一丸ムードが高まった。

 心の準備は完了した。6日の練習後、山口総監督に名前を呼ばれ、試合に出場できない3年生部員を通して渡された背番号「11」の深紅のジャージ。手に取った瞬間、木上の戦闘態勢は完全に整った。「ずっと大舞台でやりたいと思っていた。いつ先発で出てもやってやるという気持ちだった」。バックス最小兵、167センチの背筋を伸ばし、力強く言い放った。

 高崎監督は起用理由を「木上がディフェンス力は一番上。彼が抜かれれば仕方ない。スタートはまずディフェンスからでと説明。相手の東福岡の「切り札」で高校日本代表WTB正海を止める、守りの達人として木上が抜てきされた。正海は186センチ、80キロの巨漢だが、恐怖心はない。「ちゅうちょせず、低く頭から突っ込んでいく」と自慢の猛タックルを炸裂させる。

 特別な思いもある。同じ3年生のほとんどが卒業後も大学に進学する中、木上は4月から社会人になる。「体が小さいので、大学でラグビーをやることは考えなかった。勉強もしたくない。それやったら社会に出て仕事した方がいい」。クラブチームでラグビーは続けるが、公式戦は今回が最後で集大成となる。

 「東福岡は1学年上のような成熟したチーム。全員ひたむきな、伏見らしいラグビーで勝っていきたい」と高崎監督も声を上げた。恐れず、ひたむきに。伏見工の神髄を披露して、2大会ぶり5度目の栄冠を引き寄せる。【木村有三】

[2008年1月7日11時11分 紙面から]

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