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カジノ減収でも好調な小売業/マカオ

[2014年12月16日17時18分]

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 カジノ収入の落ち込みで苦境にあえぐマカオだが、中国本土からの観光客の増加を受け、これに伴うファッションや宝飾品などの小売業は順調に推移を続けている。特にコタイ地区で複数の巨大な統合型リゾートを運営するサンズ・チャイナは、各施設内に広大なショッピングモールを持ち、その恩恵を最も大きく受けている。

 サンズ・チャイナは2007年に「ヴェネチアン・マカオ」を開業した際、それまでマカオに存在しなかったブランドを世界中から集めた「ショッパーズ・アット・ヴェネチアン」を同時開業。売り場総面積100万平方フィートという広大なショッピング施設を導入した。2007年以前、マカオには域内全土で30万平方フィートの小売りスペースしか存在せず、ほとんどは小規模な商業施設でマカオ半島の中心部にある百貨店「ヤオハン(八百伴)」が最大の小売り施設だった。「ヴェネチアン」の開業以降、サンズは「プラザ」、「サンズ・コタイセントラル」といったリゾートを相次いで開業させ、これらにも同じくショッピングモールを併設。さらに約70万平方フィートの小売りスペースを追加した。現在、サンズはマカオ全体の約3分の1の小売りスペースを運営しており、売上もマカオ全体の3分の1を確保する。昨年の小売りによる売上は7000億円を上回り、売上の大半はマカオを訪れる年間約3,000万人の観光客から生み出されている。

 現在、コタイ地区ではマカオのカジノ運営企業6社がこぞって新規リゾート開発を進行中だが、各社とも小売り施設やMICEなど、カジノ以外のノンゲーミング施設の拡充を計画する。来年「ギャラクシー・マカオ」の第2期開業を予定するギャラクシーは、100万平方フィートの小売りスペースを追加し、メルコクラウンは2016年に「シティオブドリームス」内に新たに200店舗のショップを追加する予定だ。小売り部門でトップを快走するサンズもまた、2016年オープン予定の「パリジャン・マカオ」で売り場面積30万平方フィートの高級ショッピングモールを開業する。来年以降、マカオはカジノのみならず小売り部門においても激しい競争の時代へと突入するが、供給がさらなる需要を生み出すのか、または供給過多に陥り失速するのか、今後の市場動向に注目が集まる。(PiDEA)

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