麻雀 ニュース
CA藤田社長「麻雀は息子にもやらせたい」
[2015年5月25日16時44分]
藤田晋サイバーエージェント代表取締役社長に昨年、もうひとつ肩書が増えた。「麻雀最強位」。プロ・アマ参加の日本一決定戦「麻雀最強戦2015」で、強豪たちを抑え込み、初優勝を果たした。それ以来、麻雀専門番組や雑誌などで一気に出演依頼が相次ぎ、業界内での注目度も増した。その上で本人は、堂々と「最強位の藤田です」と名乗っている。6月27日に予定されているニコニコ生放送番組「麻雀の鉄人」(スリアロチャンネル)では、プロ3人と対決する。対局への意気込みと、麻雀にかける熱い思いを聞いた。
-最強戦優勝以来、今までと違った注目を浴び始めた
藤田 店に行くと、雑誌で連載を始めたせいか「読んでますよ」とか言われるようになりましたね(笑)。それまでは全然なかったこと。ずっと麻雀を本気で打てる環境が欲しかったけれど、今は打てるようになったので、最高に楽しいですね。
-プロと対戦する意味は
藤田 僕は麻雀に本気で取り組んでいます。大会は一発勝負だから、まぐれもある。だから今は(優勝が)まぐれでないことを証明したい、というのがテーマ。それだけに今度のプロとの対決は絶対に負けられないと思っています。
-対戦するプロは村上淳、多井隆晴、成岡明彦の3人
藤田 村上さんは相当一緒に打っています。今一番強いプロかと。麻雀に対する覚悟ができている人だと思う。多井さんもずばぬけた実力の持ち主。頭がいい方という印象ですね。成岡さんと対局するのは初めてなので楽しみです。
-プロとの対戦に緊張は
藤田 今、近代麻雀プレミアリーグというものに参加していて、相手はほとんどプロばかり。個人的にも私設リーグで月3回、プロの方に集まってもらって打っています。トップクラスのプロとも、だいぶ打ち慣れてきました。
-強いプロとは
藤田 結局、最後は腹のくくり方だと思います。麻雀をなくしたら、自分には何も残らないという人はほんの数人。僕も二足のわらじではありますが、基準としては、そういうプロの覚悟を持ってやらないと勝てないと思います。
-現最強位として、より強くなるための努力は
藤田 最強戦を取った後、もっと技術を磨こうと思ったんですが、僕の場合は打つ場がなかった。ふらっと店に一人で、というわけにもいかないし。真剣に打てる場が欲しかったので、私設リーグを作ったんです。僕自身は全自動卓5台持っていますしね(笑)。大事な試合や大会前は別荘に行って、合宿もしますよ。
-どのような合宿か
親しいプロに手伝ってもらって、2泊3日とかでずっと打ち続けていますね。大会のルールに応じて、いろいろな場面に遭遇するので、その経験のために。あとは押しすぎ、引きすぎのチューニング。実際には連続してやっている方が崩れやすい。合宿も数日前にやると大勝ちしても大負けしても、本番で引きずってしまうのでニュートラルに戻れない。だから1週間ぐらい前とかにして、直前は打たないようにしています。
-社長として多忙な中、時間はどう作っているのか
藤田 麻雀の予定は3カ月前から先に入れちゃいます。その後に何か会合とか来たら「予定あるので」と断っちゃいます(笑)
-最近はリアル麻雀ファンが減り、ネット麻雀ファンが増えている。
藤田 ネットの人気ぶりで、お金が関係しなくても、ゲームとしておもしろいことがはっきりした。ただ、やっぱりリアルとネットは違うので、ネットで力をつけた人は、リアルでもどうですか、と思います。残念ながらリアルの方は、お金に関係なく夢中になれる仕組みが確立していない。僕みたいな人は大会に出ていれば、お金が絡まなくても、(プレッシャーで)ガタガタ震えながらできるんですが(笑)。
-麻雀のイメージについてどう思うか
藤田 昔は「麻雀・ゴルフ・飲み」はビジネスマンの必須課目と言われていたのに、賭博のイメージがあるからか、最近はやっていても言わない人が多い。でも僕が公に言い始めたら、周りや社員で「実はやってます」という人が増えましたよ(笑)。会社の麻雀部は今、120人いますから。僕自身、麻雀から学んだものはすごく多いので、恩返ししたいというという気持ちは強いですね。うちの会社で女子ゴルフの大会に協賛していますが、そういう企業協賛はもっと増えていい。(自分の会社でも)考えています。企業経営者も政治家もみんなやっているのに、みんな言わないしサポートもしないっていう状況だと、業界がかわいそうなので。
-麻雀をしていてよかったと思うこと
藤田 麻雀を知ることで、人生で大事なことを学べたと思う。ゲームが(プレーヤー間で)不平等から始まるっていうのは、まさに社会と同じ。社会は不平等だらけですから。それでも勝たないといけない。学校では教えてくれないことですからね。僕は息子にも麻雀をやらせたいです。