ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す広島前田健太投手(27)のドジャース入りが、いよいよ秒読み段階に入った。渡米中の同投手が24日(日本時間25日)、ド軍の本拠地ドジャースタジアムを電撃訪問した模様をテレビ新広島が報じた。交渉は大詰めとみられ、近く正式契約がまとまる可能性が出てきた。14日(同15日)にロサンゼルス入りして以来、同地近郊に滞在していた前田がこの日、ドジャースタジアムを訪問した。球場滞在は約2時間半。グラウンドやクラブハウス、トレーニングルームなどの施設を見学した上で、代理人アダム・カッツ氏とフリードマン編成担当社長らが交渉を進めたものとみられる。

 ド軍が前田入団への準備を着々と進めていることも判明した。テレビ新広島は、前田が当初訪問する予定だった16日に撮影したドジャースタジアム内の模様も放送。大型スクリーンに「前田健太投手 ドジャースタジアムにようこそ」という日本語のメッセージとともに、現在空いている背番号15のドジャースのユニホームを着た前田が投球する合成写真が映し出された。

 訪問に対する感謝の意を表すためか、入団発表のためのテストだったのかは明らかになっていない。また、前田が広島で付けてきた背番号18も空き番号で、スクリーンで紹介された「15」が正式に用意されたものかどうかも不明だ。ただ、背番号15は通算328本塁打のショーン・グリーンらチームの看板選手が背負ってきた番号で、異例の歓迎ぶりであることは間違いない。前田とド軍が相思相愛の関係であることがうかがえる。

 前田は今回、早穂(さほ)夫人(30)ら家族同伴で渡米し、ロサンゼルス近郊の生活環境などもチェックしたとみられる。移籍への準備は着々と進行中で、入団への支障は見当たらない状況。早ければ年内、遅くとも交渉のリミットとなる年明けには正式に、「ドジャース前田」の発表となりそうだ。