マリナーズ・イチロー外野手(35)が9年連続200本安打を達成した14日、同外野手の特注スパイクシューズを手掛ける山陰アシックス工業(鳥取県境港市)も喜びに沸いた。「より軽く」を目指し工夫を重ねた9年の苦労も、偉業で報われた。
同社によると、イチローが大リーグに移った2001年以降、練習用も含め年間150足以上を作っている。
「昨年より軽いですか?」。完成品を受け取るイチローの第一声はいつもこうだ。「1グラムでも軽く。だが、あまり軽くすると組み立てが難しい」。技術部次長富田憲育さん(52)は悩み続けてきた。
普通の選手より土踏まずとかかとの幅が狭いため、職人が手作業で対応。革や靴底は極限まで無駄な部分を省いており、1ミリの誤差も許されない。
01年は片足約380グラムだったが、04年に刃を鉄からチタンへ変えるなどして約280グラムに。新記録に貢献した今年のモデルは、靴底素材を見直し約250グラムになった。普通の選手は350グラム以上という。
富田さんは「軽さにこだわるイチロー選手の希望に寄り添い、今後も足元を一生懸命支えていきたい」と話した。




