ア・リーグMVPが23日発表され、2年連続首位打者のジョー・マウアー捕手(26=ツインズ)が初受賞した。背中を痛めて初出場は5月1日と出遅れたが、打率3割6分5厘でイチロー(マリナーズ)を抑えて3度目の首位打者。出塁率4割4分4厘、長打率5割8分7厘と合わせて80年ブレット(ロイヤルズ)以来の「3冠」に輝き、28票中27人から1位票を集めた。

 リーグ最高勲章が「マウアー争奪戦」に拍車をかけそうだ。本塁打、打点を含め打撃3部門でシーズン自己最高。地区Vの原動力となり、「相手チームや投手がどのように攻めてくるか分かってきた」と捕手の読みもさえた。投票権を持つ日本人記者の1位票がカブレラ(タイガース)に流れ、史上初の捕手満票こそ逃したが、99年イバン・ロドリゲス(当時レンジャーズ)以来、両リーグ10人目のMVP捕手となった。

 4年3300万ドル(約30億円)の契約は来季限り。ツ軍は長期契約を望むが、年俸総額はリーグでも下位で、最低でも総額1億ドル(約90億円)の大型条件をオファーできるかは微妙なところ。それでも本拠地ミネアポリスの隣町、セントポール出身のマウアーは「もちろん、このチームで世界一になりたい」と残留が第1希望だとした。