<オリオールズ0-4マリナーズ>◇17日(日本時間18日)◇オリオールパーク

 【ボルティモア(米メリーランド州)=木崎英夫通信員】マリナーズ・イチロー外野手(36)が2年ぶり9度目となる30盗塁を達成した。オリオールズ戦の9回1死一、三塁から二盗を決めた。昨季はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)後の胃潰瘍(かいよう)と左ふくらはぎ痛のため16試合に欠場したため、メジャー1年目から続けるシーズン30盗塁が途切れた。今季は全120試合に出場し、42試合を残して余裕の到達となった。

 イチローは難なく陥れた。1点リードの9回、8番トゥイアソソポにダメ押し3ランが飛び出し、なおも1死一、三塁。オ軍内野陣が前進守備を敷く中で、左前打で出塁し、スタートを切った。ノーマークとなった二塁ベースに捕手が送球するはずもなく、30個目を成功させた。1度は途切れた後に、また成し遂げた数字に「去年は物理的な問題が大きかったですからね」と淡々と話した。多くのスポーツで年齢の影響が出やすいのが足といわれる。36歳10カ月での30盗塁にその自覚はないのかという問いに「35(歳)では何もなくて36(歳)になったら急にそこにフォーカスされて。それに驚きますね」。8回にはメジャートップとなる40個目の二塁内野安打も、また衰え知らずの足を実証している。

 昨季はケガでリタイアしたこともあり、今季は工夫を凝らしている。打撃練習後は150グラム以下という超軽量のマラソンシューズに履き替えて守備練習をこなす。動きが加わるフィールドでは足への負担を軽減するために、万全を期す。試合では昨年と同じで、歯がチタン材の金具になっている片方250グラムのスパイクを使用。日ごろの準備と鍛錬も特別に開発された道具に支えられている。「僕が使ってる道具は最高のものですから。それだけ道具が進歩しているわけですから、選手のパフォーマンスが前に進んでもおかしくないんじゃないですか。裸足でプレーしてたら、それだと純粋な比較になりますけどね」と話す。

 2番フィギンズがカウント1-0から、待って記録をアシスト。2年前、球団新の通算292盗塁を達成した際にイチローはこんな言葉を残している。「2番に入る選手によってその可能性がかなり広がったり狭まったりしますからね」。自らが持つ盗塁の技術も次打者との意思の疎通によって生かされる。フィギンズは8日に7年連続30盗塁を達成したばかり。シーズンに2人以上の30盗塁はマ軍8年ぶりの記録となった。