開幕第4戦の今月31日ヤクルト戦先発が濃厚となっている阪神能見篤史投手(35)は、マウンド上で実験中だ。0-0で迎えた3回。西岡の失策で1死満塁となったシーン。6番松田にカウント0-2から内角高めを攻め、死球を与えた。思わぬ形の先制点。しかし、これはオープン戦ならではの結果だった。

 能見は「オープン戦だからできることをいろいろ試すことができた。ちょっともったいなかったけど」と笑った。リードした梅野は「(松田は)追い込んでフォークや変化球に踏み込んでくる感じだった。裏をかいたというか。内角で詰まらせる、高めで三振を取るイメージ」。普段とは違う攻め方も、この時期だからできる挑戦だった。

 4回を6安打2四死球1失点(自責は0)。「よく(走者が)出たね。(状態は)いたって普通。こういう状態は(シーズンで)ないけどね」。試しつつ、しっかりとシーズン開幕に前進している。