楽天小山伸一郎投手(36)が14日に右肩関節唇のクリーニング手術を受けることが9日、明らかになった。術後は約1カ月でキャッチボールが出来るようになり、約3カ月で実戦復帰する予定。術後の経過次第では引退の可能性も出てくるが「手術が決まってスッキリした。肩にメスを入れて(状態が)戻らない選手もいたが、やれることを全てやりたい」と話した。

 プロ19年目の決断は、前向きだ。08年から5年連続50試合以上登板を達成。しかし13年シーズン終盤に右肩痛を発症した。14年は状態が上がらずに出場はわずか10試合だった。

 今年は1軍キャンプスタートも痛みが再発し、2軍落ち。4月初めに検査を受け、手術を決めた。「オールスター明けのチームが一番苦しい時期に戻りたい。(球速も)140台後半を思い切り出して、チームを助けられるようにしたい」と力強く言った。

 根底にあるのは、悔いを残さないという思いだ。今季は「ダメなら引退」という強い覚悟を持って臨んだ。だが、状態は上がらない。痛みに悩んで野球人生を終えるよりも、尽くせる手法を全て試したいと訴え、球団も了承した。「これまで痛みを気にして毎日が憂鬱(ゆううつ)だったけど、決断してウエートトレーニングも再開できた。2軍へ向かう道が去年は嫌で仕方なかったけど、今は前向きになっている」と話す。

 投手としては球団創設から在籍する最後の1人。個人として目標に掲げる500試合登板まで、あと20試合と迫っている。「1軍マウンドに再び上がる、絶対に」。ファンもチームも早い復帰を待っている。