<日本ハム1-0広島>◇28日◇札幌ドーム
広島の「フェアプレー」が悪夢を呼んでしまった。日本ハム戦(札幌ドーム)は0-0で迎えた延長10回裏がポイントだった。サファテ投手(30)が9球で3者凡退に抑える快投。試合時間を制限する「3時間30分ルール」適用の3分前にそのイニングを終えたため延長11回に突入、その裏にサヨナラ負けの悲劇を招いた。3連敗で、貯金ゼロになるピンチだ。
「残り8分間」の攻防が勝敗を分ける分岐点になった。引き分けか、次の回に突入か。両軍ともに得点を刻めず、0-0で迎えた延長10回裏。試合はすでに3時間22分を消化していた。日本ハム打線の攻撃をあと8分以上要して無失点で抑えればドローで試合を終える展開だった。
しかし、広島は守りでもグイグイ攻める。守護神サファテを投入。下位打線をわずか5分で3者凡退に抑え、攻撃に転じた。
そんな積極的な姿勢が裏目に出た。延長11回表に勝ち越せず、再び守りへ。2死一、二塁。サファテの剛速球をとらえた稲葉のライナーは無情にも中堅丸の頭上を越える…。悪夢のサヨナラ負けを喫し、野村監督も渋い表情で振り返った。
野村監督
流れがあるから。皆さん、3時間半に注目しているだろうけど、作戦面であっても遅延行為だと言われることもある。素直に野球の勝負に行った。あそこは引き分けどうこうよりも普段通りに行った。難しいところだけど…。微妙に2、3分で、次の回に行く試合は(これからも)多くなると思う。
東日本大震災の影響で今季の公式戦は「3時間30分ルール」を適用。試合開始から3時間30分を超えて新しい延長回に入らないものだ。この日は延長10回、あと3分以上、日本ハムが攻撃を要して無得点なら引き分けで試合を終えていた。しかし、サファテはテンポ良く投球。ベンチもイニングの途中で守備要員の起用などに行って、無用に時間を延滞させることもなかった。指揮官が言うように、ドロー狙いの駆け引きを行わず、正々堂々と戦い、そして敗れた。
それでも、痛恨の1敗になった。2回、稲葉の強烈な打球が先発大竹の右手薬指と小指を直撃し、緊急降板。救援陣が必死にしのいだが、報われなかった。打線も6度、得点圏に走者を置きながら得点できない。
野村監督
(11回は)サファテを責めることもできない。負けは仕方ないとしても、点を取れないのが一番響いた。
これで5日横浜戦(マツダ)以降、14試合連続で先発に白星がつかない状況が続く。今季2度目の3連敗。最大5つあった貯金も1まで減った。勝率5割以上を死守するためにも、正念場を迎えた。【酒井俊作】



