<阪神9-3中日>◇19日◇甲子園

 中日は奇跡のCSへ、3連勝で望みをつなぎたかった3位阪神との直接対決初戦で大敗した。

 救いは甲子園1軍初登板で輝いた19歳のドラフト1位鈴木翔太投手だ。6点ビハインドの8回に登板。先頭大和をスライダーで左飛に打ち取ると、鳥谷とゴメスからフォークで、連続の空振り三振を奪った。144キロは1軍3試合目で最速。虎の2、3、4番を完璧に封じた。

 「ファームで1回投げたけど今日はお客さんの数も多くて全然違いました。でも投げやすいマウンドでした」。静岡・聖隷クリストファーでは遠かった聖地。だが生活もかかるプロでは感慨に浸る余裕はなかったという。「初球真っすぐが132キロでマズイと。そこから腕を振って球速が出ました」。谷繁監督は「投げるたびに投げっぷりがよくなっている」と評価。今季中に先発させる可能性についても「あると思います」と検討する方針だ。