ソフトバンク鶴岡慎也捕手(33)が14日、悔しさを胸にハワイから帰国した。打てる捕手として日本ハムからFA移籍。だが、4年契約の1年目は細川との正妻争いに敗れた。98試合出場もスタメンマスクは49試合。日本シリーズでは出番すらなかった。

 「自分の色がまったく出せなかった。今までの経験が生かせなかったことが一番くやしい。遠慮し過ぎてもダメですね」。日本一を厳命された今季、配球面で信頼を得られなかった。

 「細川さんは相手打者も配球もいろんなことを自分の思うところに持っていける。打たれても最低限でまとめる。僕は観察力不足だった」と、捕手としての新たな発見もあった。

 「守りがよければ打てる。来季はスタメンマスクしかない。心身ヘトヘトになって、またハワイに来たい」。日本ハム時代はオフに1カ月休むほど疲労があった。ハワイで元気な体が悔しかった。挫折を味わったFA捕手が、もう1度正妻の座に挑戦する。