ハワイ優勝旅行から帰国したばかりのソフトバンク内川聖一外野手(32)がでっかい夢をぶち上げた。帰国翌日の15日に「夢の課外授業」(二十一世紀倶楽部主催)として福岡市の月隈小学校を訪問。夢をテーマに、5、6年生の児童と触れあった。自身の夢は20年の東京五輪に出場すること。38歳での日本代表選出をモチベーションに、来季へのスタートを切る。
内川は「夢」を失っていなかった。今季は自身2度目の日本一を達成し、日本シリーズではMVPを獲得。これ以上、手にしたいモノはないのでは?
それは違った。20年の東京五輪で野球競技が復活する可能性が高まっている。6年後に日の丸を背負う。迷いなく言った。
「その時、38歳か…。高校を卒業する時、大学かプロか迷ったことがあった。五輪に出たい目標があったから。当時はアマしか出られなかったので」
38歳の日本代表選出だ。でっかい夢をぶち上げた。
「復活の可能性が増している。そこに対して、気持ちは強くなる。選ばれるぐらい現役でやっていたい。邪魔だ、と言われるぐらいまでやりたい」
WBCには2度、出場しているが、五輪の経験はない。世界最高峰の戦い。金メダリストへの憧れは当然あった。
日本一の歓喜をかみしめるハワイ優勝旅行から14日に帰国したばかり。月隈小学校の児童を前に、黒板を使って、「夢の実現」をテーマに約40分話した。
「夢は願っているだけではかなわない。今の自分から、どうすればいいかを考えてみてほしい」
自ら設定したゴールに向けて、いかに努力を続けていくか。球界で屈指の右打者として君臨しているが、向上心は尽きることがない。「やめることを考えたことはないが、終わりが近づいているのは間違いない。野球人生の終わりを自分で決められる選手になりたい」。現役引退を口にするのはまだ早いが、納得いく晩年を迎えるためにも、今が大事だ。そのためにも、20年の東京五輪は自身を駆り立てる材料になる。
校庭では、リレー競争やキャッチボール、打撃も披露。疲れも見せずに、児童と触れあった。「(来季へ)何となく始めるよりも、体の切り替えができる時期まで消化するのが大事。控えるのは、子供たちにも申し訳ない」。日本シリーズ、日米野球と長いシーズンを終え、オフの行事も最後までやり切る。大きな夢を抱えた内川に、「燃え尽き症候群」はない。【田口真一郎】



