<ハッスル:東京大会>◇30日◇後楽園ホール◇観衆1322人

 財政難で存続が危ぶまれていたハッスルが30日、昨年10月以来、約半年ぶりの興行を行った。メーンでは、ハッスル復活の原動力になった坂田亘(37)が初リングの山口日昇社長と2人で、4人組の罰ッスル軍と対決。坂田のフォール勝ちのチャンスを、試合を裁いた同軍を率いる黒の中村カントクに何度も見逃されて苦戦が続いた。

 試合中盤には、ついに山口社長が孤軍奮闘の坂田を救出に入った。場外のジョーメガロドンに、背後からタックルを食らわせたが、突き飛ばされて頭部を強打。さらに、チョップをした右腕を痛め、そのまま戦線を離脱した。試合ではフォール負けした坂田も、集まった1322人のファンに感無量の表情。「オレが死んでねえってことは、ハッスルも死んでねえってことだ。どんな壁があっても乗り越える。オレは無責任な男じゃない」と宣言した。

 5月30日には、復活第2弾興行が決定した。右腕骨折の診断を受けた山口社長は「(ハッスルを)再興できるように歩いていきたい」と話し、今後は裏方に戻ることを宣言した。