4回TKO負けで王座陥落した前WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(29=真正)が、右あごを骨折していたこと1日、分かった。長谷川は4月30日の11度目の防衛戦でWBO(日本未公認)同級王者モンティエル(メキシコ)の強烈な左フックを浴び、右あご部分の違和感を訴えていた。長谷川陣営の山下正人会長(48)によると、試合後の検査で骨折が判明。近く手術を受ける予定で、最悪の場合、再起戦出場まで1年近くの長期離脱となる可能性が出てきた。
王座を失った長谷川に、追い打ちをかける不幸が襲った。4回TKO負けに終わったモンティエル戦から一夜明け、真正ジムの山下会長は「長谷川の右あごの骨が折れている」と明かした。試合後まもなく、東京都内の病院で検査を受けて判明したという。
この日、地元神戸に戻った長谷川は、連休明けにも入院して手術を受ける予定。「(骨は)ずれていないし、きれいな割れ方。しばらく安静にしないといけない」と山下会長。回復のめどについては「プレートを入れて、抜くとなると、3カ月か、もしかしたら半年くらいかかる」と語った。その後の練習期間も含めれば、最悪の場合、再起戦まで1年近くのブランクを作る可能性が出てきた。
モンティエル戦では1回に左フックを受け、右あご部分に違和感が走った。実は3月中旬、神戸で小学生以来となる歯医者に通い、右下の親知らずを抜いていた。当時「熱が出るくらい痛かった」と語っており、2週間ほど痛みが続いていた。その影響が、骨折につながったのかもしれない。
骨は折れても、戦う心は折れていない。この日、マスク着用、氷袋を手に姿を見せた長谷川は「歯を抜いた部分が少し痛い。体は大丈夫」と気丈に語った。かねて仲のいい前WBC世界フェザー級王者粟生隆寛と宿舎で語り合い、「メキシコでベルトを取り返したらカッコええやろ」と前向きな気持ちを伝えた。
今後は階級アップの選択肢も残るが、再戦を目指す場合、モンティエルの母国メキシコに乗り込む強い覚悟さえある。このままでは、終われない。【大池和幸】

