超ネガティブ関取が誕生した。日本相撲協会は29日、愛知県体育館で秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、正代(しょうだい、23=時津風)が新十両に昇進した。東農大出身の元学生横綱で、所要9場所は幕下付け出しを除くと58年以降初土俵で史上11位タイのスピード出世。期待の逸材だが、会見では消極的な言葉の連発だった。再十両は大翔丸(24)と希善龍(30)旭大星(25)の3人。

 弟子と師匠の漫才会見だった。テレビカメラが苦手な正代。表情が硬かった。

 正代 緊張して、昨日の夜から寝付きが悪かった。

 すると時津風親方(元前頭時津海)が突っ込む。

 親方 こんなに緊張してたら、勝てるわけがない。

 東農大2年で学生横綱に輝いた逸材。所要9場所のスピード出世だが、春、夏場所ではあと1勝で昇進できる一番を落とした。

 親方 何をするにもマイナス思考。気がちっちゃくて弱気。負けたらどうしようとばかり考えている。

 どうやら超ネガティブ。十両で対戦してみたい力士を聞かれると、即答した。

 正代 全然ない。できればみんな当たりたくない。

 親方 バカじゃないの?

 正代 対戦を想像すると緊張する。飯も食えない。

 親方 そんなに緊張するなら、酒を飲んで行け。

 あこがれの力士は誰もいないという正代。かなりの個性派関取が誕生した。