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評論家

藤田俊哉ノート

藤田俊哉ノート

◆藤田俊哉(ふじた・としや)MFとしては史上初の100得点を達成。幅広い経験をもとに独自の 視点を生かした評論を「藤田俊哉ノート」と題し、これからの日本サッカーのあるべき姿や、代表戦での勝負を分けたプレーの分析を読者に届けます。 欧州での指導者業挑戦のため中断した「藤田俊哉ノート」がブラジルW杯で復活。

コートジボワール勝利のカギはこれだ


 欧州での指導者業挑戦のため中断した「藤田俊哉ノート」が、W杯ブラジル大会で復活した。現地視察中の藤田俊哉氏(42=VVVテクニカル・アドバイザー)は、日本のコートジボワール戦勝利のカギとして、30メートルでブロックを作るコンパクトな守備と、効果的なカウンターを仕掛けることを提案。上位進出には、初戦で先制点を与えないことが条件とみた。

 相手攻撃陣は、パワー、スピード、技術の高い選手がそろう。ドログバだけでなく、ジェルビーニョら、1対1の場面で絶対の自信を持つ相手に、日本は個で対抗するより、組織で守る方が効果的だ。そのためには、最前線から守備ラインまでの距離をコンパクトに保つ必要がある。30~35メートルが理想だ。これ以上間延びすると、選手間の距離感も広がり、相手攻撃陣1人に対し、2人以上でマークすることが難しくなる。

 攻撃は、メリハリが必要だ。日本はパスをつなぎ相手の隙を狙う形を基本とする。ポゼッションではボール保持率が上がり、リズムも生まれるが、相手DFは陣形が整えやすくなる。ここ数試合、相手DFラインは、速い攻撃に対し、マークがルーズになる傾向があった。日本は、2列目の香川と岡崎が守備ラインの背後を取ることができるし、速攻は面白い。ポゼッションを見せておいて、いざ勝負時には効率のいいカウンターが効果的だ。

 最も大事なのは、先制点を与えないことだ。親善試合なら、先制されてもゲームプランは崩れない。しかし勝ち点の積み上げが必要な大会では、バランスを崩してでも攻撃に出ないといけなくなる。メンタルも追い込まれるし、試合後の疲労感も違う。ひずみが出て、初戦90分のマネジメントが崩れるだけでなく、大会全体のプランにも影響する。初戦は3分の1ではない。うまく乗り切れば、まずは1次リーグ突破が見えてくる。(元日本代表MF)

















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