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評論家

藤田俊哉ノート

藤田俊哉ノート

◆藤田俊哉(ふじた・としや)MFとしては史上初の100得点を達成。幅広い経験をもとに独自の 視点を生かした評論を「藤田俊哉ノート」と題し、これからの日本サッカーのあるべき姿や、代表戦での勝負を分けたプレーの分析を読者に届けます。 欧州での指導者業挑戦のため中断した「藤田俊哉ノート」がブラジルW杯で復活。

オランダ奪ってからの縦パス


 主導権争いの激しい立ち上がりだった。組織力で勝るスペインが徐々にペースをつかんだが、オランダは激しいチェックで、ボディーブローを打ち続けた。同時に、押し込まれる時間帯も相手の背後を狙って隙を探った。徐々にボディーブローは効いた。W杯連覇を狙うスペインは、長丁場を念頭に置いたのか、体を当てられるのを嫌がり、自慢のボール保持率を高める攻撃が続かなくなった。半面オランダは、自分たちのプランがはまったことを体感し、活気が出てきた。

 大会屈指のゴールにもなりそうなファンペルシーの芸術的なヘディング同点弾、さらにロッベンの2得点は効率のいいカウンターから生まれた。プラン通り、まずは相手のパス回しを鈍らせ、奪ってすぐ1本の縦パスを通して得点を重ねた。

 試合巧者のスペインが、3度も速攻を許し、セットプレーやミスで5失点した。絶望的な出来だ。4点差は、残る試合にも影響する。前回大会も初戦を落としている。今後、気持ちと組織をどう立て直すか。そこに注目するのも、W杯の楽しみ方の1つだ。(元日本代表MF)

















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