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「細雪」など出演小百合ベルリンで絶句

 吉永小百合が市川監督の訃報(ふほう)に絶句した。ベルリン映画祭コンペティション部門に選出された主演映画「母べえ」(山田洋次監督)の上映と会見に出席するため現地入りしていた吉永はコンビを組んだ市川監督の死去を関係者から伝えられると言葉を失った。

 知らせを聞いたのは会見開始30分前。各国の取材陣が集まる会見に備え、控室で慌ただしい時間を過ごしていた時だった。表情はこわばり、無言のままうつむいた。現地入りしている日本の取材陣からのコメント依頼にも、あまりにショックが大きかったせいか関係者を通じて「すぐにお答えすることができそうにもありません」と答えるのが精いっぱいだった。

 市川監督とは「映画女優」「つる-鶴-」「細雪」「おはん」で撮影現場をともにした。いずれも吉永の美しさと魅力が引き出された作品だった。(ベルリン=松田秀彦)

[2008年2月14日8時57分 紙面から]

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