東京都の小池百合子知事は1日、豊洲市場の建物下に従来方針と異なり盛り土がなかった問題で、元市場長で現副知事の中西充氏ら8人(退職者を含む)が実務上の決定者だったとして、懲戒処分すると発表した。

 今回、問題とされた行為は、従来と異なる盛り土をしない方針を決めたにもかかわらず、チェックも説明も行われなかったこと。小池氏も「言語道断。意思を持った方針転換なら情報を出し、変更の理由を丁寧に説明すべきだった」と指摘した。一方、職員の聴取では、地下モニタリング空間の建設に関し「自分の仕事は『プロジェクトX』と思ってやってきた」「日本で初めてこれだけ大きな、誰もやったことのない工事を土日も働き短期間で仕上げた」と、仕事に誇りを持っていたことをうかがわせる証言も出たという。関係者は「(現場は)気概を持っていた。なぜ管理職が専門家会議にフィードバックして検討してもらわなかったのか残念だ」と指摘した。