政府は3日、大阪市の学校法人「森友学園」への国有地格安払い下げ問題に関し、籠池泰典前理事長が安倍晋三首相の昭恵夫人付だった政府職員に送った陳情の手紙のコピーを、参院予算委員会理事懇談会で公表した。籠池氏は、手紙の中で国有地について「半値で借りられたらありがたい」と、賃借料を半額とするよう求めているほか、学園側が行った立て替え払いへの支払いの遅れについて「ふりまわされています(原文ママ)」と不満を表明。賃借料の5割カットは、「安倍総理が掲げている政策を促進するため」としている。手紙のタイトルは「小学校敷地の件について (H27・10・26)」で、ノート2ページに書かれている。

 手紙を巡っては、先月28日の参院決算委員会で共産党の大門実紀史議員が独自入手したとして、内容を公開。手紙で籠池氏が要望したことはその後、すべて実現しているとして「(首相が主張する)ゼロどころか満額回答だ」と指摘した。