11日、福井・高浜町の内浦湾にある「釣船釣宿由幸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の船で、早朝からイカダに渡った。サビキ仕掛けなどでアジを中心に五目釣りが狙い。数日前まで雨が続いていた影響か、アジの活性はいまひとつだったが、小グレ、カワハギなど多彩な魚が釣れた。午後2時まで釣り、アジは15~21センチを28匹。グレは18~23センチを8匹。夏休み、家族連れのイカダ釣りが楽しめる。

 午前5時にカマエダのイカダに乗った。曇りで風もなく、早朝のイカダの上は静かで快適だ。サオは3本用意。サビキで1本。釣れた豆アジを生きエサにして(ハネやヒラメなどを期待)太仕掛けのサビキをもう1本。3本目は石ゴカイをエサにチョイ投げでキスなどを狙ってみる。

 同5時半、まずサビキを投入。アミエビを出して誘ってみるが、反応がない。数度繰り返すとようやくググッと穂先が曲がり18センチの小アジがヒット。その後21センチのマアジも来たが、数投に1回のペースで、どうも食いが悪い。数日前まで強い雨が続いた影響もあるのかもしれない。

 チョイ投げのほうも無反応。なので、イカダ直下に落としてみる。置きザオにしていると、サオ先に付けていた鈴が鳴った。釣り上げたのは20センチ級のカワハギとコチのダブル。しばらくイカダ直下に狙いを絞るが、続かないので遠近、左右と投げ分けてみる。岸方向へ投げるとベラが何度か食って来た。

 同10時ごろ、ようやくサビキにアタリが出始めた。仕掛けを入れると必ず反応があり、2連で掛かるときもあるなど、時合が来たようだ。だが、15~20センチを18匹釣り上げたところで時合が終了。30分も続かなかった。

 もう1つの太サビキ仕掛けは、豆アジをつけて置きザオにして様子を見るが、やはりアタリは出ない。

 午後になるとアジは完全に沈黙。そのかわりに? 小グレが時折ヒットする。小さくても引きが強いのがグレ。サオを大きく曲げて、こちらの欲求不満を多少なりとも解消してくれた。

 午後2時まで粘り、アジは15~21センチを28匹。グレは18~23センチを8匹。ほかにカワハギ、コチ、ベラ、小ダイ、太仕掛けのサビキにエソまで掛かった。残念ながら、チョイ投げで狙っていたキスは来ず、豆アジをエサにした飲ませ釣りも不発だったが、さまざまな魚が顔を見せてくれて楽しめた。ほかにもサンバソウやウマヅラハギ、サヨリなども期待できる。夏休みの家族連れにもオススメです。【高垣誠】

 【今後の見通し】チヌ釣りの釣り人も多いが、五目釣りは10月末ごろまで楽しめる。秋口にはアジの型もよくなり、より強い引きを味わえそうだ。また、サヨリも回遊している。ほかに乗合船や仕立船でマダイなども狙える。

 【問い合わせ】釣船釣宿由幸【電話】0770・76・1307。イカダの渡船料金は3500円。出船は午前5時ごろ、納竿は午後4時。海の幸の料理が自慢の旅館では、イカダ釣りがセットになった宿泊プラン(大人1人1泊2食付1万3500円)も用意されており、家族連れに人気。8月1日には高浜町内で花火大会も開催される。

 【交通】舞鶴若狭自動車道の舞鶴東ICを出て京都府道28号を北上し、小倉の信号を右折。国道27号に入り、鹿原の信号を左折。同府道772号、福井県道21号を経由し、看板の案内に従い釣船釣宿由幸へ。