成田美寿々(23=オンワードホールディングス)が首位と1打差2位につけた。出だし3連続ボギーから7バーディーで巻き返し、今季自己ベストスコアの4アンダー68をマーク。今季出場10戦でトップ10なしと不調が続いたが、先週の中京テレビ・ブリヂストン第2日に5連続バーディーを奪い「平均バーディー数」は3・0に。復調気配の攻撃ゴルフでV争いに挑む。

 今季10戦で予選落ち5度、最高26位の成田が、スタートから3連続ボギーをたたいた。またも…。ところが、そこからだった。9番からの3連続を含む7バーディー。「最初の3ホールは忘れて」。圧倒的な巻き返しで、今季自己ベストの68を出し、ニタッと笑った。

 ボギーを打っても、それ以上にバーディーを奪う-。21日の中京テレビ・ブリヂストン第2日。6番パー5をOB2発の「9」としたが、9番から5連続バーディーを奪った。「あれから余裕が出てきた。落としても、取り返せばいいんだと」。本来の攻撃的なスタイルがついに戻ってきた。

 パットがいい。3月末のアクサレディースで、40年以上前のL字形の名器「トミーアーマーIMG5」を投入。4月29日のサイバーエージェント第1日に3パットを6度もやらかし、今のピン型にした。「(IMG5の時の)パターを吊(つ)って打つスタイルは、私には革命的に良かった」。古いパターで、機械的なパットのイメージが感性重視に変わったが、やはりスイートスポットも小さく使うのが難しい。易しい今風の新パターが、新パッティングスタイルを後押しする。

 平均バーディー数は、先週やっと3に届いた。シーズンも3分の1近く消化した今、今季の目標「4・5」は夢物語に近いが「4は目指したい。それに向かってやるだけです」。日本ツアーの最多記録は12年、全美貞の3・9337。ツアー史上最高のバーディー女王を目指す道が、V争いの舞台になる。【加藤裕一】