<男子ゴルフ:キヤノンオープン>◇初日◇9日◇神奈川・戸塚CC西C(7167ヤード、パー72)◇賞金総額1億1250万円(優勝2250万円)

 賞金ランク2位の池田勇太(23=フリー)が、コース記録と大会記録に並ぶ8アンダー64で、首位発進した。2ホール目の11番で携帯電話が鳴る不運などでボギー先行も、13番パー5で残り94ヤードの第3打を直接入れるイーグルで取り返し、その後に7バーディー。今回は54ホールの短期決戦、賞金王争いのライバル石川遼不在の中、その差を詰めるべくスタートダッシュに成功した。1打差2位で久保谷健一(37)が、2打差3位で丸山茂樹(40)と原口鉄也(35)が追う。

 悪いことは3歩歩いたら忘れられる。「そんな性格なんだよなあ、オレ」という池田が「らしさ」を見せた。13番パー5の第3打は残り94ヤード、グリーン面が高くてピンの根元が見えないところから、ピッチングサンドで打つ。「ピンについたとは思った」というショットに、歓声がやまない。ワンバウンドで入ったことを知って万歳ポーズ。「やったあ、って感じ」と、笑顔が戻った。

 インスタートの2ホール目11番パー3、グリーン左からの第2打の際、ギャラリーの携帯電話が鳴った。「バックスイングから切り返す瞬間だったんで、『あっ』と思ったけど打っていた」。ピンを3メートルオーバーし、ボギー先行。「今日はついてないなと思った」。続く12番では1・5メートルのバーディーパットも「ライン上にスパイクマークがあって、『ついてない』と思ったら、やっぱりはねられた」。それが13番の一発で「チャンス到来。『ついてきそうだ』って感じに」。流れも気持ちも切り替わり、その後7バーディーだ。

 先週のコカ・コーラ東海クラシックで石川との優勝争いに敗れ、賞金レースで約2500万円差に広げられた。「これから(優勝賞金)3000万円以上の大会ばかりだし、まだ関係ない」と、こちらもダメージは引きずっていない。台風の影響で54ホール競技に短縮され、賞金加算75%に。優勝してもランク1位の石川は抜けないが、石川不在の間に一気に接近するチャンスではある。

 前日に新ドライバーを2本つくったが、結局使いこんできたもので臨んだ。「原点に戻って、飛ばなくてもいいからゆっくり振っている」。前週苦しんだフェアウエーキープも、この日の後半は7ホール中5回と調子を取り戻した。

 3日間の短期決戦に「出遅れないように、とは思った」と狙い通りのスタートダッシュ。「明日も誰かがこのぐらい出すと思う。気が抜けないね」。軟らかいグリーンでのバーディー合戦を予想していた。【赤坂厚】