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藍、国内3年ぶり逆転優勝/女子ゴルフ

宮里藍はプレゼンターの志村けんとアイーン(撮影・小沢裕)
宮里藍はプレゼンターの志村けんとアイーン(撮影・小沢裕)

<女子ゴルフ:SANKYOレディース>◇最終日◇11日◇群馬・赤城CC(6462ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝1800万円)

 宮里藍(24=サントリー)が、劇的な大逆転で3年ぶりの日本ツアー優勝を飾った。前日首位の全美貞(韓国)に5打差の4位から出て、68で回って通算4アンダーの212。序盤からバーディーを重ね、勝負どころの15番ではスーパーパーを決めるなど、ライバルに重圧をかけて自滅を誘った。難コース設定の中、米女子ツアー賞金ランク2位の底力が光った。国内では06年9月ミヤギテレビ杯ダンロップ以来、17試合ぶりの通算15勝目。87年岡本綾子以来となる日本人の米ツアー賞金女王へ、弾みをつけた。

 勝利への執念が神様を動かした。首位全と1打差で迎えた18番、宮里は7メートルのバーディーパットを外した。全力を尽くし、「悔いはない」と思いかけた時、同組の北田から全の「池ポチャ」を知らされた。プレーオフに備え、体を動かしながら戦況を見守ると、全がボギーパットを外し、優勝が転がり込んだ。「信じられない。ゴルフは最後まで何があるか分からない」は本音だろう。

 スタート時は首位と5打差も、優勝を狙っていた。速くて硬い上にピン位置が厳しく、前週の公式戦(国内メジャー)日本女子オープン以上の難度となったグリーンに、おびえる選手が続出する中で「このコースの5打差は普段の2、3打差。まだ追いつける」と最初から攻めた。米ツアーでもまれて4年目。「警戒心を持ってプレーした」。難コースになればなるほど、宮里の集中力は高まり、底力が引き出された。

 首位と2打差の15番では第2打がカップに当たり、グリーン下に転がる不運。高低差2メートル以上の斜面でピンが見えない中、カップまで5メートルの位置に乗せ、スライスラインを読み切って、沈めた。最終組の全の目の前で見せつけた執念のスーパーパー。ライバルに重圧を与え、その後1ボギー、2ダブルボギーという自滅を誘った。

 07年は夏以降に引退もよぎるほどのスランプで、国内でもふがいない日々が続いた。復調した昨季は、5戦中2位2回を含む10位以内4回も勝ちきれない。米ツアーでは今年7月のエビアンマスターズで、念願の初優勝。だが、日本では「米国で成長した姿を見せたい」との思いが「プレー中に欲が出たり、自分に期待し過ぎたり、空回りした」と悪循環になった。

 前週の日本女子オープン初日は40位の出遅れ。その夜、キャディーのミック・シーボーン氏(43)と1時間話し合った。父でコーチの優氏(63)からは「米国ではただ勝ちたいと思ってプレーしている。よそ行きではなく、泥くさいゴルフをしなさい」と指摘された。以来「目の前のフェアウエー、グリーンに打つ」という、シンプルなプレーを取り戻した。日本女子オープンも猛追で3位、その勢いを3年ぶりの国内優勝につなげた。

 これで米、欧州に続き、日本の来季シード権を獲得した。「世界中でプレーできるチャンス。ワールドワイドに活動したい」。賞金女王争いを続ける米ツアー残り3試合にも弾みがついた。「今週の状態をキープしていけばチャンスはある」。4年目の米ツアー優勝に続く、3年ぶりの日本ツアー優勝は価値ある1勝になった。【田口潤】

 [2009年10月12日8時43分 紙面から]


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