「天才ゴルフ少年」のプロツアーデビューに「待った」がかかった。オーストラリア在住でジュニア大会で活躍する加賀崎航太(14)が男子ツアー開幕2戦目つるやオープン(21日開幕、兵庫・山の原GC)の推薦出場を辞退することが18日、分かった。主催者推薦で出場予定だったが、アマチュアの統括団体日本ゴルフ協会(JGA)からストップをかけられた。

 JGAが問題視したのは、加賀崎がアマチュアとして推薦出場すること。過去に広告、テレビCMに出演、マネジメント会社とも契約していることなどがアマ規定に抵触。日本の「アマチュア選手」としては認められないと指摘された。

 プロではないため、アマチュアの資格が認められなければ、推薦出場も許されない。加賀崎は4月上旬に帰国し、試合会場で練習ラウンドを重ねていた。開幕直前のJGAからの「待った」に「自分なりに準備をしてきた。残念」と涙を流した。

 加賀崎は、左利きで8歳からゴルフを始め、約1年で3回ホールインワンを達成。ウッズの最年少記録を更新し「リトルタイガー」のニックネームを得た。09年11月には、そのウッズとのエキシビションマッチで対戦。1ホールでスコアを上回り、ウッズからも実力を認められた。真価を問われるプロツアーデビュー戦では、石川遼の15歳8カ月の最年少優勝を目標にプレーするつもりだった。

 日本ではアマチュア選手として認められない現実。今年は日本ツアーに出場し、米ツアー参戦の足がかりとするプランもあった。夢は「20歳までに海外メジャーで優勝」。今後は今日19日に出場辞退を表明後、自宅のあるオーストラリアに出発。プロ宣言するのか、日本ツアーの予選会に出場するのか、夢の実現へ、最善の道を探る。