<男子ゴルフ:チャレンジトーナメント・富士可児チャレンジ>◇最終日◇27日◇岐阜・富士可児・志野C(7117ヤード、パー72)◇賞金総額1000万円(優勝180万円)

 元巨人のエース、桑田真澄氏(43=野球評論家)は2日間通算36オーバーで、プロゴルフツアーデビュー戦を終えた。アマチュア枠で最終ラウンドに進んだものの87と崩れ、最下位から抜け出せず68位。競技ゴルフの厳しさを味わった。白潟英純(44)が2日続けて68で回り、通算8アンダーで優勝した。

 思い通りにいかなかった。「93」をたたいた初日から巻き返しを狙った桑田氏だったが、この日もバーディーを奪えず「87」。男子下部ツアーで飾った競技ゴルフデビュー戦は、最下位を抜け出せないまま幕を閉じた。「本当に疲れました。ゴルフって、こんなに疲れるのかな」と苦笑した。

 屈辱の結果にも、初体験した価値はあった。「ナイスショットをしても油断しちゃいけない。余韻に浸ると、次でミスする。気持ちを切り替えなきゃいけないと実感できた」。気持ちを切り替える大事さは、自身の投球術の最大テーマでもあった。「ストライクかボールのコールを聞けば、次の球に切り替えていた。ゴルフも、ピッチャーと一緒だなと思った」。13ボギーをたたきながら、13番では崖下からのアプローチを4メートルに寄せてパーを拾い「一球入魂」を実践した。

 「ゴルフってやっぱり素晴らしいスポーツ。また挑戦したい」。練習を積んで、再び競技の舞台に戻ってくる。【木村有三】