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「朝青龍~」に観客爆笑/九州場所

木村玉光から懸賞を受け取る朝赤龍(撮影・岡本肇)
木村玉光から懸賞を受け取る朝赤龍(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

 朝青龍、あさしょうりゅう~。横綱朝青龍(27=高砂)が、モンゴルにいながら勝ち名乗りを受けた? 一文字違いの関脇朝赤龍(26)のしこ名を行司木村玉光(57)が間違えてしまった。閑散とする場内で観客が爆笑するハプニングだったが、相次ぐ不祥事で角界が逆風にある中、関係者は苦虫をかみつぶすしかなかった。大関千代大海(31)が、小結安馬(23)を退けて4連勝。横綱白鵬(22)は東前頭2枚目稀勢の里(21)を下して1敗をキープした。

 勝ち名乗りを受け、手刀を切ろうとした朝赤龍の右手がピタリと止まった。「朝青龍~」。みけんにシワを寄せ、上目遣いに木村玉光の顔を思わずにらんだ。「何で? と思ったよ。懸賞金を取るのをやめようかと。でも、本人も気付いてないし、土俵の上では何も言えなかった」。

 間違えた玉光は、土俵下から審判長の三保ケ関親方(元大関増位山)に「間違えてるぞ。言い直せ」と言われても、気付かずに一礼して土俵を下りてしまった。記者に間違いを指摘されても「朝赤龍と言ったつもりだけど。朝青龍とは言った記憶はない」と言い張った。だが、その模様はテレビを通して全国に流れてしまった。

 実は取組前から、玉光は思い込んでいた。呼び出しに続いて力士名を呼び上げる際には「かたや、朝青龍~、あさしょうりゅう~」。瞬間、会場はざわつき笑い声が漏れた。土俵下のカメラマン、呼び出しもアイコンタクトでニヤついていた。そして朝赤龍が時天空との23・9秒の熱戦を終えての再度の凡ミス。会場(満員で8000人)の半分に満たない3971人の観客の中には、声を上げて笑う相撲ファンもいた。

 「青」と「赤」の1文字違い。同じ97年9月6日に初来日し、明徳義塾高相撲部から1年違いで高砂部屋に入った兄弟弟子の関係だが、顔も違えば、取り口も違う。さらに朝青龍は2場所出場停止で、病気療養でモンゴルに帰国中。本人は「ファンからはよく間違われるけど、行司から間違われては気が抜けるよ。実は数年前にもあったけど、残念だよ」と、支度部屋でも口をとがらせてしまった。

 玉光は65年夏場所初土俵のベテラン。当然、本人は故意で間違えたわけではないが、相次ぐ不祥事の後だけに、間が悪過ぎる。ある幹部は「これは、まずい」。人気回復に向け、日本相撲協会が全体で土俵の充実をはかる中、関係者にとっては笑うに笑えないハプニングになってしまった。【柳田通斉】

[2007年11月15日9時38分 紙面から]

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