<阪神6-2広島◇1日◇甲子園

「虎の令和1号」は、新助っ人のバットから生まれた。阪神ジェフリー・マルテ内野手(27)が、来日初ホームランを放った。5-2の6回1死。3ボールから菊池保の144キロ直球を左中間スタンドへたたきこんだ。

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エンゼルスで主に左投手相手にスタメンで起用されたマルテは、クラブハウスでも陽気で兄貴分的な存在だった。

昨年、メジャーデビューしたベネズエラ出身のブリセーニョ捕手は「良い兄貴みたいな人。僕がメジャーにいた時、彼といつも話していたよ。メジャーのことをよく教えてくれたし、人生についても話した。素晴らしい人間」と懐かしむように話した。マルテ自身はドミニカ共和国出身だが、同じ南米出身で1歳年下の後輩の助けとなるよう、常に気遣ってきた。

南米系だけでなく、日本から二刀流でメジャーに挑戦した大谷とも積極的に交流。ブリセーニョによれば、「みんなで日本語を学ぼうともしたよ。『トモダチ』、『ゲンキデスカー? ゲンキデス』とか、他にもあるけど、忘れちゃった」と笑った。国籍を超えたチームの和の中心にはマルテがいた。【MLB担当=斎藤庸裕】

阪神対広島 6回裏阪神1死、左中間へ来日1号本塁打を放つマルテ(撮影・清水貴仁)
阪神対広島 6回裏阪神1死、左中間へ来日1号本塁打を放つマルテ(撮影・清水貴仁)